SBIアセットマネジメントより、新しい投資信託として「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」が登場しました。

投資ブロガーの間でも話題になっている商品ですので、概要や特徴を紹介します。

2019年10月2日時点では、日本で1番信託報酬が安い(税込み・年0.0938%程度)投資信託でもあります。

私たち投資家は将来のリターンを決めることはできませんが、かかる費用をコントロールして下げることで実質的にリターンを上げることが可能です。

これはうれしいポイントの1つです。

ベンチマークや商品の素性も良いので、今後の参考になれば幸いです。

「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」とは

BI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド概要

S&P500とは、米国を代表する約500社の株式時価総額に連動する指数です。

日本では、米国の株式指数と言えばNYダウ工業株平均が有名ですが、投資の世界ではS&P500がもっともスタンダードな指数です。

「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」は、米国のバンガード社が運用しているS&P500ETFであるVOOへ投資をします。

これにより、S&P500と同様の動きやリターンを享受できます

「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の概要

運用方式、投資対象の純資産、経費率などについて紹介します。

運用方式

運用方式は、ファミリーファンド方式です。

運用方式はファミリーファンド方式

純資産

投資対象のVOOは純資産10兆円を超えており、世界第3位の規模を誇ります。

経費率

経費率は0.03%でこちらも世界1位の低コストです。

特徴

また、NISAの対象商品であり、100円以上1円単位で投資ができるのも魅力です。

信託報酬が低いことからか資産額は19億円を超えています。

一般的に純資産が30億円以上あれば早期償還等がなく、長期運用の目安とされているので、その人気が伺えます。

投資先の上位10銘柄とセクター比率

バンガード VOO ファクトシート

≪画像元:The Vanguard Group「VOO ファクトシート(概況報告書)(pdf)」≫

Microsoft、Apple、Amazonといった日本でもなじみがある企業が上位を占めています。

4位のAlphabet Inc.はGoogleです。

いずれもイノベーションを起こし、短期間で世界のあり方を変えてきた企業が上位に存在するという点がアメリカという国の強さを表していますね。

懸念材料:米1国への集中投資だが大丈夫なのか

ここ数年で米国株式へのアクセスが非常によくなりました。

また、リーマンショック以降、先進国や新興国の株式で米国1強が続いたこともあり人気が高まっています。

上記のことや米中貿易戦争など米国の覇権が今後も続くのか、といったことから米国のみの投資を警戒する声も多いのは事実です。

筆者は米国への投資、特にS&P500に対しては非常にポジティブです。

米国投資にポジティブな理由

米株式市場には新陳代謝力がある

理由は大きく述べると2点です。

理由1:イノベーションを起こしてきた企業が多く、それを認める国民性がある

理由2:S&P500の採用銘柄はグローバル企業が中心で売上の40%は全世界である

理由1:イノベーションを起こしてきた企業が多く、それを認める国民性がある

GoogleやAmazonといった企業が短期間で成長し、世界での株式時価総額でもトップクラスに成長しています。

かつて優良企業の代表格であったゼネラルエレクトリックやIBMといった企業を追い抜く活発な新陳代謝力を持っています。

売上が落ちた企業は指数から外れ、新しく活気に満ちた企業が採用されます。

イノベーションとは、これまでの世界の作りを一新することです。

Microsoftがそうであり、古くはフォードなどがそうでしょう。

フォードは大衆が車を買えるようにした企業という一面だけではなく、モータリゼーションを起こし、交通インフラやライフスタイルを変化させました。

AppleやGoogleのスマートフォンもライフスタイルを変えたといってよい例でしょう。

イノベーションと、それが企業の売上拡大につながるという点においてアメリカを超える国はありません

理由2:S&P500の採用銘柄はグローバル企業が中心で売上の40%は全世界である

また、上記のような企業に代表されるようにアメリカの上位500社というのは世界中で商品展開をしています。

売上比率を見ると、60%は米国ですが残り40%は世界です。

世界の株式時価総額が米国55%程度、その他で45%と考えると十分に世界分散をされていると考えることができます。

今後、新興国の台頭で消費の主流が移ったとしても、売上を見ていくとその恩恵を受けると考えられます。

事実、GDP世界2位になった中国の株式よりも米国の方が成長しており、中国の成長が米国企業の売上に貢献していました。

以上のことから、十分に魅力的な国であり、S&P500が優れた指数だと感じています。

競合する商品との比較

eMAXIS Slimシリーズ

≪画像元:三菱UFJ国際投信

圧倒的な低コストで登場した「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」にはもちろん強いライバルがいます。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」です。

競合商品の特徴

それぞれの特徴を表で確認してみましょう。

信託報酬の安さでは、後発の「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」が断トツですね。

しかし、競合商品にはそれぞれ特徴があります。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」と同じく、バンガード社のVTI(全米株式)に投資をする仕組みです。

非常に分かりやすいコンセプトが評価され、SBIが後追いをしたという形になっています。

ベンチマークは、S&P500ではなく、中型・小型株まで含む上場企業約4,000社です。

小型株の成長を取り入れたい方は、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」を選びたいですね。

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、ベンチマークが同じS&P500ですが、ETFではなく全て現物株式を購入して運用をしています。

VTI、VOOともに10兆円を超える純資産があるので、不安な点は少ないですし、他社商品に頼らないという安心感はあります。

また、eMAXIS Slimシリーズは

同じカテゴリーで出てきた商品に信託報酬では負けないというコンセプト

を売りにしています。

こういった点から、保有している方にとっては新しい商品が出ても気にせずに長期投資を続けることが可能です。

筆者は、「つみたてNISA」で「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を運用しておりますので、慌てずに動きを見ていこうと思っています。

反対に、今から投資を始めようという方には、

現時点でもっとも信託報酬が安く、投資先の安心感が高い「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」

を選ぶことをおすすめします。

「信託報酬の安さ」と「S&P500という指数」が魅力

ここまでのおさらいをしますと、以下のようになります。

ポイント1:
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは米国株式へ投資をする商品

ポイント2:
コストは現時点でもっとも安くS&P500という指数も素性がよい

ポイント3:
米1国への投資だが、売上では全世界ベースである

ポイント4:
過去から現在までイノベーションといった面で米国を超える国はない

以上のことから、「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の人気は信託報酬の安さだけでなく、S&P500という指数の魅力による部分も大きいと思えます。

私たち個人投資家にとっては、競合商品があるからこそ競争がおこり、低コストの商品を選べるのでうれしい限りです。

商品としては非常に魅力のある投資信託です。(執筆者:松崎 正義)