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【住宅・不動産市場】新型コロナの影響で「中古住宅」に需要集中 マンション価格は「下がる傾向」

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【住宅・不動産市場】新型コロナの影響で「中古住宅」に需要集中 マンション価格は「下がる傾向」

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界各国では「健康リスク」とともに、「景気後退リスク」が高まっています。

そして、日本でもサービス業を中心に影響が広がっており、今後さまざまな業種に悪影響を及ぶすことが懸念されています。

今回は、新型コロナウイルスが住宅・不動産市場にどのような影響を及ぼすのかを分かる範囲で解説していきます。

住宅市場では中古住宅の引き合いが強まる

大手住宅メーカーの担当者やメガバンクの住宅ローン担当者にヒアリングした限りでは、既に完成している3月までの新築住宅や中古住宅に関しては、昨年と同水準の需要が維持されているとのことです。

しかし、4月以降については見通せない状況です。

新築住宅や中古住宅のリフォームに使う資材のほとんどは中国で作られているため納期が大幅に遅れており、建築中やリフォーム中の物件がいつ完成するかが分からないからです。

これを受けて、

住宅ローンの需要が中古住宅に集中

しています。

前述の資材の供給が正常化するまでは、現在と同じような状況が続くと予想されます。

また、現在は消費者の購入マインドが極端に低下しており、中古住宅の流通市場も当面は先細りの展開となりそうです。

需要が「中古住宅」に集中

不動産市場は一転して弱気相場に突入か

海外からの投資マネーも含めて強気相場が続いていた不動産市場ですが、過熱感が指摘されていたところに新型コロナウイルスの悪影響が加わり、現在は弱気相場となっています。

今まで積極的に土地を仕入れていた不動産業者も、現時点で無理して購入する必要はないとばかりにだんまりを決め込み、土地の実質的な買い手がいないのが現状です。

こうした背景から、今までは、

契約率が低くても長期戦覚悟で高値を維持してしていたマンション販売業者が、軒並み価格を下げて売り切る戦略

に動いています。

この流れが当面続くと見られることから、マンション価格は値下がりする展開となりそうです。

マンション価格は「下がる傾向」

資産バブルははじけるのか

米国株式市場が過去最高水準の乱高下を繰り返したり、高値を維持していたマンション価格が値下がりすることは、新型コロナウイルスによる悪影響だけとは言い切れません。

新型コロナウイルス感染拡大前の株式市場や不動産市場は、世界中から供給された投資マネーによって資産バブルの状態にあり、これを新型コロナウイルスを理由に調整しているとも考えられます。

ほぼ10年おきにやって来る世界的なリスクにどのように対応するか、私たち人間は同じ過ちを繰り返し、その答えを見つけられずにいるのかもしれません。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)

《沼田 順》
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沼田 順

沼田 順

1975年、兵庫県生まれ。1994年、神戸商科大学(現・兵庫県立大学)に入学。学生時代の1997年に宅地建物取引主任者試験に合格。翌年の1998年、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)に入庫。2008年、独立後勉強していたCFP上級資格を取得し翌年の2009年にCFP認定者及び1級FP技能士となる。2014~2015年、大阪大学大学院経済学及び理学研究科 博士前期課程 単位取得。2015年、京都大学法科大学院 法務博士課程 単位取得。 ≪保有資格≫ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / 宅地建物取引士 / 住宅ローンアドバイザー / ビジネス法務エキスパート® / 証券外務員2種 / 銀行業務検定各種 寄稿者にメッセージを送る

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