株式というと100株単位で売買するのが一般的です。
その単位で購入する場合は数10万円必要になることが多く、投資のハードルが高くなりすぎてしまいます。
この問題意識からここ5年くらいでさまざまな少額投資サービスが生まれています。
中でも特に便利なサービスを提供する証券会社を紹介すると同時に、少額投資を行う意義について説明します。
目次
SBIネオモバイル証券
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SBIネオモバイル証券はSBIグループの新興の証券会社でSBI証券とはまた別の証券会社です。
主な特徴は以下の3点です。
特徴1:株式の購入が1株単位
本来100株単位の株式投資が1株から始められます。
少額から投資を開始できることになるので、投資初心者の方や投資に慣れていない方でも比較的投資がしやすいです。
1株が数100円の銘柄も少なくありませんので、1,000円もあれば買える銘柄も少なくありません。
銘柄では東京証券取引所(1部/2部/マザーズ/JASDAQ)の銘柄であれば購入可能で、幅広い銘柄から投資をすることが可能です。
特徴2:Tポイントを利用して株式を購入できる
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さらにTポイントを利用して株式を購入できます。
もちろん現金でも投資可能ですが、Tポイントも合わせて投資すれば、さらに投資がしやすくなります。
1ポイント= 1円相当で利用できます。
特徴3:毎月Tポイントがもらえる
毎月Tポイントが200ポイントもらえます。
加えてサービス利用料(税抜)の 1%のTポイントももらえます。
一方で月間の取引金額が50万円までであれば毎月の手数料は220円(税込)かかります。
ですので、少額投資であればほとんど手数料なしで株式投資を行うことが可能です。
LINE証券
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LINEグループが野村証券と合弁で設立した新興の証券会社です。
主な特徴は以下の2点です。
特徴1:株式の購入が1株単位
SBIネオモバイル証券と同様に1株から株式を購入可能です。
同じ1株から投資可能でも、LINE証券の場合は注文を出せば即時で約定するところが違います。
さらに、手数料があらかじめ株式の金額に込みになっています。
ですので、少額かつシンプルに株式取引を行うことが可能です。
投資可能な銘柄は東京証券取引所(1部/2部/マザーズ/JASDAQ)の銘柄全般ではなく、ここはSBIネオモバイル証券に比べて不利ではありますが、国内の代表的な銘柄への投資であればさほど不便ではありません。
一方で投資信託の購入も可能な点はSBIネオモバイル証券に比べて便利です。
特徴2:LINEポイント等を利用して投資可能
LINEグループの証券会社なので、LINEポイントで投資をすることも可能です。
またLINE Payからの入出金も可能です。
LINEグループの他のサービスとの連携もしやすく、ポイントを獲得する機会が多い方にとっては現金を使わない投資も可能です。
少額投資サービスを利用する意義
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少額で投資が可能ということは、投資が始めやすい反面で資産を増やすという意味ではあまり効果は期待できません。
それでなぜ少額投資をおすすめするかというと、それは少額投資がお金の勉強になるからです。
投資は座学でいろんなことを勉強することも大事ですが、何より体験することが大事です。
投資の知識は抽象的で頭の中で考えているだけではイメージしにくいことが多いですし、価格変動等のリスクがあるときに理にかなった投資判断がしにくいケースも出てきます。
実際に投資を実践してみることで投資の知識を腹に落とし込むことができますし、経済のニュースなどにも関心が向かいやすくなります。
また、銘柄を保有することで価格変動等の投資のリスクに慣れることも可能です。
サービスを展開する証券会社側でも、これらのサービスは今のところは収益が期待できるビジネスモデルではありません。
それでなぜ提供するかといえば、投資にまずは慣れていただき、その後により本格的な投資を行って欲しいからです。
少額投資サービスで売買するときに行うこと
投資に慣れるまでは遊びの感覚で売買をするのもいいでしょう。
ただし、慣れてきたらどうしてここで買うのか売るのか、その理由にしてから売買するようにするとより投資の勉強になります。
それをノートやエクセル等で管理していけば、どういうときに売買をすればいいのかコツがつかめます。
そうすると自分が投資で失敗するパターンも見えてきますし、なんとなく売買することも少なくなります。
投資の知識や経験を増やそう
少額投資サービスを利用しても資産はたいして増えません。
ただし投資の知識や経験を増やすことはできます。
使いようによっては、金額以上の体験をすることができるのが少額投資のいいところです。
気軽にまずは投資を始めてみたいとお考えの方は、ぜひそういう観点で少額投資を行ってみてください。(執筆者:佐藤 彰)