普通の人をマルサが調査することは限りなくゼロ

普通の人にマルサはいかない

税務調査といえば、国税局査察部(通称:マルサ)をイメージする人が多いと思います。

しかし、マルサが税務調査に来ることは99%なく、調査のほとんどは税務署に在籍する普通の職員であり、調査担当者が突然自宅に訪れることは稀です。

国税組織には、11の国税局と沖縄国税事務所の下に524か所の税務署があります。

国税局内にも税務調査を担当する場所があり、マルサや国税局資料調査課(通称:リョウチョウ)が調査専門の部署です。

マルサの税務調査により発覚した脱税犯の実態や、脱税金額のインパクトは大きいものですが、一般の人がそのような税務調査を受けることはまずありません。

マルサは悪質な脱税者をターゲットに絞っているため、年間の調査件数は少なく、令和元年の調査着手件数は150件のみです。

一方リョウチョウは、税務署では対応できない規模や、多額の申告漏れが想定される案件を担当します。

税務調査はマルサのイメージが強いのですが、リョウチョウの調査もマルサに劣らぬくらい苛烈です。

90%以上の税務調査は税務署の一般職員が担当

自営業者や会社経営をしている方は税務調査を受ける可能性はありますが、その際に調査担当となる職員の90%以上が税務署の一般職員です。

国税庁レポート2019によると、調査担当者が自宅や事務所に訪問して調べる「実地調査」は、年間で約43万件です。

国税組織の大半を税務署職員が占めているので、43万件の調査のほとんどは税務署の調査担当者が行っています。

また税務署職員の中でも、特別国税調査官(通称:トッカン)は、税務調査に特化した調査担当者です。

すべての税務署にトッカンがいるわけではありませんが、各税務署が抱えている複雑な案件や、調査日数が必要な案件を主に担当します。

調査方法は一般職員もトッカンでも同じですが、調査担当者の熟練度はトッカンの方がはるかに上です。

納税者が担当者を指定できるわけではありませんが、トッカンが調査担当者となった場合には、少し気を引き締めてください

税理士が作成しない申告書は税務調査の対象になりやすい

税理士がいないとチェックが厳しい

申告書は税理士に依頼せず、納税者本人が作成しても問題ありません。

ただし、専門家である税理士が作成した申告書よりも計算ミスや特例の適用誤りが多く発生しますので、税理士関与がない申告書ほど税務署は入念にチェックする傾向にがあります。

そのため

税務調査を極力避けたい人や追加納税をしたくない人は、税理士に申告書作成を依頼する

のも選択肢の1つです。

税理士報酬は支払うことになりますが、

申告書作成時間の省略や税務調査の回避など、申告書を正しく作成する以外のメリット

もあります。

また、万が一税務調査を受ける場合でも、税理士を経由して税務調査の連絡がきますので、税務署とのやり取りを最小限にしたい人は税理士に依頼することをご検討ください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)