※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

保険金を受け取った後のトラブルを防ぐ「生命保険信託」 基本的な仕組みと注意点を解説

保険 生命・医療保険
保険金を受け取った後のトラブルを防ぐ「生命保険信託」 基本的な仕組みと注意点を解説

2020年現在、生命保険信託を取り扱う生命保険会社が増えてきました。

「生命保険信託」をうまく活用すると、受取人に保険金を安心して使ってもらえますが、あまり知名度の高くないので、詳しい仕組みがわかない人が多いと思います。

高齢者の両親や小さい子どものために生命保険へ加入を検討している方へ、生命保険信託の特徴や仕組みを解説します。

生命保険信託の仕組みを解説

生命保険信託の基本的な仕組み

生命保険信託とは、信託銀行のような金融機関が、受取人に代わって保険金を受け取り、本来の受取人である人物に対して、あらかじめ決めた方法で保険金を支払う仕組みです。

保険契約者は、信託銀行のような金融機関と信託契約を結び、以下を設定します

・ 第一受益者:保険金を受け取る人

・ 第二受益者:第一受益者が亡くなったときに保険金を受け取る人

・ 保険金の受取方法

そして保険契約者が亡くなると、信託銀行が生命保険会社に保険金を請求し、信託契約時に定めた方法で、第一受益者に保険金を支払います。

例えば、保険契約者と被保険者(保険の対象となる人)を夫、保険金受取人を妻にして生命保険に加入したとしましょう。

保険契約者は、信託銀行と以下のような信託契約を結びました。

信託契約の内容

・ 妻を第一受益者にする

・ 保険金は毎月10万円ずつ振り込む

・ 妻がなくなったときに保険金が残っている場合は子ども第二受益者とする

上記のケースでは、信託契約を結んだあとに夫が亡くなると、信託銀行から妻に対して毎月10万円の死亡保険金が支払われます

もし途中で妻が亡くなった場合は、第二受益者である子どもに保険金が支払われます。

毎月ありがとう

生命保険信託を取り扱う生命保険会社が増えている背景

なぜ信託銀行が、契約者と受取人の間に入って保険金を管理する必要があるのでしょうか。

それは、日本で核家族化と少子高齢化が進行していることで、保険金を受け取った後のトラブルが発生しやすくなっているためです。

核家族が増えたことで、子どもは独立すると家を出ていき高齢者の夫婦が2人暮らしをするケースは珍しくなくなりました。

仮に夫が亡くなり、高齢者である妻が死亡保険金を受け取った場合、高額な保険金を適切に管理できず、使い込んでしまうかもしれません。

多額のお金を持っていると聞きつけた人に、だまし取られるリスクもあります。

そこで生命保険信託契約を結び、保険金を信託銀行が管理することで、お金の使い込みや詐欺被害を防止できます

生命保険信託は保険金を受け取る人が若く、小さい子どもがいる世帯でも有効な場合があります。

もし残された配偶者の金遣いが荒く、受け取った保険金を計画的に使えないと、子どもが生活や進学に困ってしまうかもしれません

生命保険信託で保険金の受け取り方を指定しておくことで、残された配偶者は保険金を計画的に使いやすくなります

生命保険信託を利用する際の注意点

信託契約を結ぶ場合は、信託銀行に手数料を支払わなければなりません

手数料は、契約時だけでなく保険金が信託銀行から第一受益者や第二受益者に支払われるときも発生します。

手数料は信託契約を結ぶ会社によって異なります。

生命保険信託を利用する際は、コストを調べたうえで、ご自身や家族にとって本当に必要かどうかを入念に検討しましょう。(執筆者:品木 彰)

《品木 彰》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

品木 彰

品木 彰

webライター、ファイナンシャルプランナー。大手生命保険会社や人材会社での勤務を経て、2019年1月よりwebライターとして独立。 保険、不動産、税金、貯蓄術など幅広いジャンルの記事を執筆。妻と息子の3人暮らし。FP技能士2級。 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集