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住宅ローンの固定期間終了 金利が上がる前に「借り換え」について検討をしよう

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住宅ローンの固定期間終了 金利が上がる前に「借り換え」について検討をしよう

固定期間選択型の住宅ローンは、借り入れから一定期間は、変動金利なみの低い金利を固定できる金利タイプです。

2020年9月に独立行政法人 住宅金融支援機構が発表した「住宅ローン利用者調査(2020年5月調査) 」によると、住宅ローンを借り入れた人の26.6%が固定期間選択型を選んでいます。

固定期間選択型の住宅ローンを借り入れる場合、金利の固定期間が終了したあとのことも考えなければなりません。

今回は、金利の固定期間が終了したあとに、住宅ローンを借り換えるケースについて説明します。

ローンの借り換えについて

返済負担が増える可能性がある

固定期間選択型の金利固定期間が終了すると、自動的に変動金利へ移行しますが、その時点で金融機関が取り扱う範囲で金利を再び固定させることも可能です

ただし、どちらの金利に移行しても、金利の優遇幅が変わる可能性があります

住宅ローンの返済額の利息計算時に用いる「適用金利」は、金融機関が独自に定める「店頭金利」から、「優遇金利」を差し引いて計算されます。

金利の固定期間中と終了後では、優遇金利の値が異なって、適用金利も上昇する場合があります。

そこで固定期間が終了したあとに、適用金利の低い住宅ローンに借り換えることで、返済負担を下げられる場合があります

金利の固定期間終了後に住宅ローンを借り換える

例えば、固定期間選択型の住宅ローンを、以下の条件で借り入れたとしましょう。

・ 借入額:4,000万円

・ 返済期間:35年(元利均等方式)

・ 固定期間:10年

・ 固定期間中の金利:0.550%(店頭金利2.5%、優遇金利1.95%)

・ 固定期間終了後の変動金利:1.7%(店頭金利2.5%、優遇金利0.8%)

上記の借入条件において、固定期間中の返済額は毎月10万4,720円です。

しかし金利の固定期間終了後は、12万142円となり、返済負担が毎月約1.6万円増えます。

そこで、金利の固定期間終了後に0.525%(変動金利)の住宅ローンに借り換えると毎月の返済額は10万4,400円となり返済額の上昇を抑えられます

ただし借り換えには、諸費用(印紙税や登記費用、事務手数料)として、数十万円ほどの支払いが必要です。(※借換先の金融機関によって、諸費用額は異なります。)

仮に借り換え時の諸費用が60万円かかり、借り入れに含めた場合、返済額は毎月10万6,535円となります。

諸費用は、借り換え時に一括で支払うことも可能です。

状況に応じた慎重な判断を

固定期間終了後の借り換えは、あくまで選択肢の1つです。

今回のシミュレーションでは、2020年9月現在の金利をもとに計算しましたが、将来の金利はどうなっているかわかりません。

また固定期間終了後に繰り上げ返済をして返済負担を減らしたり、完済したりする方法もあります

借り換えをする際は、諸費用の支払いを考慮した返済シミュレーションを確認し、本当にメリットがある場合にだけ行うことが大切です。(執筆者:品木 彰)

《品木 彰》
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品木 彰

品木 彰

webライター、ファイナンシャルプランナー。大手生命保険会社や人材会社での勤務を経て、2019年1月よりwebライターとして独立。 保険、不動産、税金、貯蓄術など幅広いジャンルの記事を執筆。妻と息子の3人暮らし。FP技能士2級。 寄稿者にメッセージを送る

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