日常生活の介護とひと言で言っても、ひとりひとり必要な支援内容は異なります。

しかし、皆さんが口をそろえて大変だというのが「排泄支援」です。

負担に感じる事が多い理由は、排泄処理の悩み、身体的な負担のほか、排泄関連用品にかかるコストの問題です。

今回は、消耗品のおむつではなく介護備品にスポットをあてて、高い介護用品を買わずにすむ身近なアイテムを紹介します。

介護費用節約

洗浄ボトルに変身「ペットボトル」

介護が必要な方の中には、ベッドから体を起こす事が難しい寝たきり状態の方もいます。

そのような方の場合は、体が汚れてもベッドから起きることが難しいため清潔を保つ事が難しくなります

特に排泄物で汚れやすい陰部は不潔になりやすく、それが原因で感染症を引き起こしてしまう事もあるため、こまめに洗浄を行う事が大切です。

それに活用できる専用の陰部洗浄ボトルは市販もされていますが、1,000円程と少し高めの商品となっています。

専用の陰部洗浄ボトルは大きすぎたりしっかりしているものが多いため、毎回手軽にちょこっと使いたいという場合にやや使いづらいデメリットもあります。

その代用できるアイテムとして紹介したいのが、ペットボトルです。

ペットボトルをよく洗い、蓋に数か所穴をあけた物にぬるま湯を入れると、陰部洗浄用のボトルとして使用する事ができます

蓋に穴をあける事が大変であれば、100円ショップで販売している「じょうろの先端部分」をはめると良いでしょう。

ダイソーじょうろの先端
≪画像元:ダイソー

ペットボトルであれば、どの家庭でも比較的すぐに準備する事ができるため、古くなったらすぐに交換する事もできます

また、準備するための費用はほとんどかからないため経済的です。

ペットボトルでの代用は、在宅介護の介護ヘルパーも使用しているアイテムです。

消臭効果アリ「新聞紙」

寝たきり状態の方は、排泄はベッド上でおむつを交換する形で行う事がほとんどです。

おむつを交換した後、交換したおむつや尿取りパットを処分する際に問題となる事の1つが臭いの問題です。

そこで、おすすめなのが新聞紙です。

消臭効果のある新聞紙

新聞紙に汚れた排泄用品を包み、袋に入れる事で排泄物の漏れを防ぐ事ができます

袋の内側に汚れが付く事も防げるため臭いの発生予防になり、袋は個別の袋に入れなくてもごみ捨て用の大きな袋にまとてることができます

また、新聞紙には消臭効果もあるため、臭いの発生予防にはより効果的です。

各家庭で手に入りやすく、汚れた排泄用品の処理に役立てる事ができる新聞紙は、介護を行う上でぜひ活用したいアイテムです。

尿漏れ対策に使える「ペットシーツ」

ペットシーツ

ペットシーツはペットのトイレに敷いたり、ペットが排泄を失敗した時に床を汚さないようにするために使用するため、吸水性が高いシートとなっています。

ペットの排泄物を吸収するための物ですので、人間が1度に排泄する量の排泄物を吸収する事はできません。

おむつやパットで吸収しきれず漏れてしまった少量の尿を吸収する目的であれば、使用するには十分な商品であると言えます。

介護用品にも使い捨ての防水シーツがありますが、ペットシーツと比較すると何倍もの値段がかかってしまいます。

また、洗い替えができる防水シーツもありますが、洗い替えのために数枚準備しなければなりません。

洗濯・乾燥に時間がかかり、1枚当たりの値段の高さが使用する上でデメリットとなってしまうでしょう。

また、おむつ交換のたびにシーツの交換も必要になると身体的な負担以上に精神的負担が大きくなってしまいます

おむつ交換に失敗してしまう方などは、交換の際にシーツが汚れないよう、汚れたおむつの下に敷いて陰部や臀部の洗浄をおこないましょう

すると、横から漏れてしまったときにペットシーツが吸収してくれるのでシートを汚す心配がなくなります。

介護を受ける人の排泄状況を把握した上でペットシーツを活用する事は、コストを抑える事、大きな防水シーツを洗う負担の軽減につながります。

精神的負担や金銭的な負担を解消していこう

排泄の介護は1日に何回も繰り返し行うため、介護者にとって負担が大きいものです。

今回紹介したお役立ちアイテムは、既に自宅にあったり、近くのお店などで手に入りやすい物を選んで紹介しました。

便利そうだからとすぐに高い介護用品を購入していては介護費用の支出が大きくなります。

介護用品の中には人によっては使いづらいと感じる物も多いものです。

まずは身近にあるものを利用して、少しでも介護の精神的負担や金銭的な負担を解消していきましょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)