マイホーム購入は、何千万の買い物です。

また住宅を購入する人中で、少なくとも2人に1人は、住宅ローンを利用します。

マイホーム購入の費用ですが、大きく占めるのは建物と土地の費用です。

残りは手続代(報酬)、税金、謝礼、保証料、保険、行政関係の申請料など諸費用と呼ばれるものです。

参照:国土交通省(pdf)

購入時お金の流れを解説

マイホームの資金計画

マイホーム購入時のお金の流れを時系列に並べると、想像以上に多方面へ何度も支払うことがわかります。

少ないときでも、数万円単位のお金が必要です。

住宅ローンを利用される方が気を付けたいのは、住宅ローンは原則的に諸費用を貸し出しません(まれに諸費用を含めるローンがあります。また諸費用を別口で借りる場合があります)。

住宅ローンは、土地と建物を「担保」として提供しています。

土地と建物以外の費用は担保がされないので、貸し出されません

また担保がないと提供されません

建物完成するまでは貸してもらえません(一部完成前融資あり)。

それまでの費用を立て替える必要があります

土地代と建築費については、「つなぎローン」がありますが、これにも手数料、利息がかかります。

10数年にわたり、工務店でマイホームを引き渡してきた住宅系FPである私の経験をもとに、 資金計画を時系列にならべ、住宅ローンで支払う (1) ものか、手持ち資金(現金)で払う (2) ものなのかをお伝えしたいと思います。

住宅ローンで支払われるものは第一の財布 (1)

手持ち資金で支払われる物は、第二の財布 (2)

としました。

今回は、

・ 注文住宅で建物2,000万円(税込み)

・ 土地1,000万円

・ 頭金300万円

・ 住宅ローン2,700万円

で想定します。

マイホーム購入時のスケジュールと、お金の流れ

想定した内容でのスケジュールとお金の流れを整理します。

1. 購入前

購入前は情報収集の時期です。

・ 建物の情報収集(施工者、設計者、監理者、構造、住設等)。

・ 土地の情報集(場所、用途、仲介者)。

・ 資金計画(住宅ローンの基本情報、家計診断から予算作成)。

情報収集の期間に、購入予定者が費用を支払うことはほとんどありません

不動産会社、建設会社(工務店)、金融機関(住宅ローンの貸出先)が見込み客を探す立場であり、彼らが費用をかけて宣伝やイベントを行っています。

反対に申し上げれば、無料の情報は広告宣伝です。

マイホーム購入者にとって、有益な情報とは限りません

この時期に私が1番大切と考えるのは、資金計画の予算作成です。

上記イベントの一環で無料の予算作成を行う場合もありますが、有料での作成サービスもあります。

相談だけなら1時間5,000円程度からです。

報告書を伴うものなら、数万円から10万円程度(想定は3万円 (2) )です。

また資金計画だけでなく、情報収集や各業者との対応、契約についてアドバイスするコンサルタント契約もあります

購入額の2%(60万円)程度です。

マイホーム購入の流れ

2. 購入中

購入中の流れを整理します。

a. 意思表示

【意中の土地が決まれば、不動産会社と交渉】

買付証明書に信頼性を持たせるため数万円程度支払う可能性がありますが、手付金ではありません。

基本的にキャンセルした場合は戻ってきます。

【土地がある程度決まれば、建物の計画を進める】

意中の土地に合わせて、建物プラン作成します。

設計会社や建設会社に契約をする前提で、住宅ローン審査のためのプランや簡易見積を作成する場合があります

この時点なら無料が低額(数万円程度)となります。

【金融機関と交渉】

土地の選定と、簡易見積をもって住宅ローンの仮審査を行います。

この際も費用は必要ありません。

有料の身分証明書が必要な場合があります。

b. 契約

【土地の契約は手付が必要、土地代の5%~10%程度】

土地代が1,000万円なので、100万とします。

手付金は土地代金に充当されますので、住宅ローンの対象になります(1) (ただし住宅ローン実行までは立替)。

契約書の印紙代(土地代1,000万)5,000円(2)

【土地つなぎローン(保証料、利息は省略)】

金消契約印紙代(900万)1万円(2)。

【土地の引き渡し】

土地代900万(1) はつなぎローンで支払います。

土地代つなぎローンの金消契約金消契約印紙代(600万)(2) 1万円。

【固定資産税の清算】

仲介手数料は最大39万6,000円 (2) と想定。

登記費用(所有権移転登記、抵当権設定)を20万円 (2) と想定。

地鎮祭を3万円 (2) と想定。

【建物の契約】

請負契約を締結します。

今回は、着工金3割、中間金3割、完成金4割とします。

着工金600万(1) はつなぎローンで支払います(保証料、利息は省略)。

着工金つなぎローンの金消契約金消契約印紙代(600万)(2) 1万円。

【建築中】

中間金600万 (1) 。は中間金のつなぎローンで支払います(保証料、利息は省略)。

中間金つなぎローンの金消契約。

金消契約印紙代(600万)(2) 1万円。

・ 棟上げ式は3万円と程度 (2)。

・ 建物の引き渡し

完成金800万 (1) は住宅ローンの締結時に支払います。

つなぎ資金2,200万を完済し、残った500万と頭金300万円で完成金を支払います。

金消契約(2,700万)印紙代2万 (2)。

住宅ローン会社への手数料 (2)

保証料or事務手数料ですが、こちらは原則住宅ローンからの天引きです(数万円~融資額の2.1%)。

・ 登記費用(表示登記、所有権保存、抵当権設定)30万 (2) と想定。

・ 住宅ローン締結時までに火災保険に加入します。

省令準耐火使用で、年間5万円と想定 (2) 。

3. 購入後

以下にかかる費用はすべて (2) となります。

引っ越し代。

不動産取得税(減税処置あり)。

固定資産税(減税処置あり)。

物件価格の5~10%程度の現金は、頭金と別に用意しておく必要あり

現金は頭金と別に用意しておく必要あり

今回は、私が経験した注文住宅のお金の流れを見ました。

今回想定した諸費用 (2) は、合計110.1万でした。

手付の100万円も別に必要でした。

今回は固定資産税や引っ越し代などは想定しておりません

これ以外にも、建築確認費などや、住宅ローンの斡旋手数料等が必要な案件もありました。

やはり物件価格の5~10%程度の現金は、頭金と別に用意しておく必要があります。

完成しているものを買う建売住宅や分譲マンションに比べ、注文住宅は土地と建物を別の会社に注文する分、手間が多くなりました。

住宅ローンを利用してマイホームを購入する際に気と付けたい点は、

(1) 住宅ローンは、基本的に土地代、建物代以外は貸してもらえない。

(2) 住宅ローンは、建物完成後に貸し出される。それまではつなぎ融資などを利用しないといけない。

もしマイホーム購入の費用を全額借りられるとしても、手持ち資金が必要です。

その点を注意してください。(執筆者:金 弘碩)