税務署は、会社経営者や自営業者だけでなく、給与所得者に対して税務調査を実施することもあります。

調査を受ける確率は1%かもしれませんが、その僅かな確率に当たってしまうと余計な税金を支払うことになりますのでご注意ください。

税務調査について

臨時収入の申告をしていない

給与所得者で申告漏れとなりやすいのが、臨時収入が発生した場合です。

たとえば仮想通貨取引で得た利益は雑所得の対象となりますし、競馬で50万円を超える利益を出した場合についても、一時所得として申告が必要になることがあります。

インターネット上の取引については証拠が残りますので、利益が発生した際は忘れずに申告してください。

2か所以上の場所から給料をもらっている

会社員の方の多くは、毎年10月から12月の間に年末調整を行います。

年末調整は配偶者控除や扶養控除などの所得控除や、住宅ローン控除の計算をすることにより、確定申告をせずに所得税の精算ができる制度です。

ただ年末調整において注意しなければいけないのが、年末調整が可能なのは1か所の会社から給与を得ている場合に限られる点です。

勤務先の会社ごとで年末調整を行うと、基礎控除額などを重複したり、間違った税率で税額計算することになるため、給与を2か所以上の会社からもらっている方については、年末調整で所得税の精算はできません。

転職した場合は、現在の職場で年末調整ができるケースもあります。

年末調整で所得税の精算が行えなければ確定申告により手続きすることになりますが、無申告の状態で放置していると、税務調査で税額計算の誤りを指摘される可能性があります。

相続した財産の売却利益を申告していない

相続財産を取得する場合、相続税の課税対象となりますが、相続税の基礎控除額以内であれば、相続税は非課税です。

しかし不動産や株式を相続した後、その財産を売却したときは譲渡所得の対象となり、譲渡所得の利益が発生した場合は確定申告が必要です。

また共有名義で取得した相続不動産を代表者が売却した場合、不動産の持分に応じて各人が申告しなければなりません。

確定申告の代理手続きは、税理士資格がないと有償無償問わずできませんので、所有者ごとに申告が必要になることを覚えておきましょう。

税務署からの連絡を無視するのはリスク大

税務署が行う調査は「任意調査」ですが、事実上調査を拒否することはできません。

申告漏れの所得があったとしても、調査担当者が突然自宅に訪れる確率は低いです。

しかし税務署からの連絡を無視していると、無予告で税務調査が実施されることもあります。

意図的に税金逃れをしたと判断された場合、重加算税の対象となる可能性もあるので、税務署から連絡が来た際は用件を確認し、必要があればすぐに申告手続きを行ってください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)