所得税の寄附金控除を適用するためには、確定申告手続きが必要です。

ふるさと納税も寄附金控除の対象の一つですが、「納税ワンストップ特例制度」を利用すると、確定申告をしなくても税金が控除されます。

今回はふるさと納税のワンストップ特例制度の概要と、利用方法について解説します。

ふるさと納税について

ワンストップ特例制度の概要

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」とは、確定申告不要の給与所得者等がふるさと納税を行う場合、確定申告を行わずに税金控除が受けられる制度です。

会社員の多くは、年末調整で税金の精算が完了しますが、寄附金控除は年末調整で控除を適用することはできません

ふるさと納税に関する寄附金控除も年末調整の対象外ですが、ワンストップ特例制度の申請を行えば、確定申告を行わなくても、ふるさと納税に関する税金控除を適用できます。

ワンストップ特例制度を適用する際の流れ

ふるさと納税ワンストップ特例制度を適用するかどうかは任意であり、利用する際は寄附先の自治体に対して申請手続きが必要です。

申請方法としては、ふるさと納税を行う際に制度を利用する旨を伝え、寄附先の自治体から「寄附金受領証明書」と、ワンストップ特例制度の申請書を送付してもらいます。

受け取った申請書に必要事項を記載し、個人番号(マイナンバー)と身分証のコピーなどの書類と合わせて寄附先の自治体へ提出することで、ワンストップ特例制度が適用されます。

申請書の提出期限は、寄附した翌年1月10日必着です。

年末に寄附を行う場合は申請期限に注意していただき、万が一間に合わなかったときは、確定申告で寄附金控除を適用してください。

ワンストップ特例制度が適用できないケース

ふるさと納税ワンストップ特例制度が適用できるのは、寄附先の自治体が5か所以内である場合に限られます

6か所以上の自治体に寄附した方はワンストップ特例制度の対象外であり、寄附先の自治体が5か所以内でも、申請手続きを行わなければ制度は適用されません

また、自営業者など確定申告が必要になる方は申告書を作成する際、ふるさと納税の金額を含めて寄附金控除の額を計算する必要があるのでご注意ください。

ワンストップ特例制度で減額されるのは住民税

ワンストップ特例制度を利用しても、確定申告でふるさと納税に関する申告をしても節税効果は同じですが、控除される税金の種類とタイミングが変わってきます。

ワンストップ特例制度を適用した際に控除対象となる住民税は、ふるさと納税を行った翌年の6月以降に支払うものです。

確定申告をしていない方は申告手続きを省略できるメリットがありますので、ワンストップ特例制度を利用する場合は、期限までに申請を済ませてください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)