生活費の高騰が話題になっている。そして、この値上げは止まる気配もない。
２月に入り値上げされる食品数は5,000品目を超えていることが、信用調査会社の調査でわかっている。
帝国データバンクの調査では、今月、値上げされる食料や飲料は「再値上げ」や、価格を変えずに内容量を減らす「実質値上げ」を含め、5,463品目に上った。
これは昨年10月の7,864品目に次ぐ多さであり、再び値上げラッシュが家計を直撃し始めていることは間違いない。
しかし、ここに、国にも頼らず、自助努力によってこの苦難を乗り越える方法がある、と筆者は考える。
それが、”投資”と”副業”である。
投資においては、2024年からNISA制度改正等に伴い、日本でもどんどん活発になっていく可能性が考えられる。
目次
今年のテーマは「生活を守るための」株式投資！
そのスタートに乗るべき年と生活費高騰という問題が発生していることを考えると、今年の投資は、もらってうれしい「株主優待」に焦点を当てて銘柄を考えることもアリかもしれない。
優待制度とは、企業が自社の株を購入してくれた株主に向けて、自社商品やサービスなどの「優待品」を贈る制度であり、最近では、定番のお米や金券、優待券からカタログギフトのように選べる優待など、特に主婦からしてみたら魅力的なものが増えてきている。
最近の生活費高騰の状況となると、優待重視の投資は今後さらに注目されていく可能性がある。
今回は、特に株式投資の初心者向けに、
・ 10万円以下で買える株式。
・ 3月に権利確定があって優待がもらえる。
銘柄をいくつか紹介する。
3月に権利確定！主婦（夫）がもらって嬉しい銘柄紹介
順番は筆者の個人的に魅力的に感じる順番とさせていただく。
(1) ひろぎんホールディングス（7337） 株価696円（2月22日 終値）
会社概要：広島銀中核の総合金融サービス。岡山、山口、愛媛も地盤。リテール強化、多角化。
優待内容：カタログギフト、店頭表示金利アップ、広島３大プロ観戦・鑑賞チケットの抽選券、ひろしま美術館招待券など多岐にわたる。
≪画像元：ひろぎんホールディングス≫
とことん地元愛の伝わる優待内容となっている。
地銀株は最近非常に好調であり、値上がりや安定的な配当を狙うという意味でも妙味アリ。
カタログギフトの中身を見ても、現地名産品が取り寄せられており、見ているだけでも胸躍るものが多い。
また、広島東洋カープ、サンフレッチェ広島、広島交響楽団の観戦、観覧の権利を得ることができる抽選も含まれている。
≪画像元：ひろぎんホールディングス(pdf)≫
(2) 進学会ホールディングス（9760） 株価301円（2月22日 終値）
会社概要：北海道地盤の学習塾。中学生向け集団指導塾が主力。学研、城南進と提携。
優待内容：進学会ホールディングスが運営する学習塾とスポーツクラブで利用できる3,000円相当の割引券。
優待利回り13.28％と高利回りで該当の施設を利用するのであれば、家計を助けることができる。
(3) ラウンドワン（4680） 株価500円（2月22日 終値）
会社概要：複合レジャー大手。近畿地盤に全国展開。ボウリングやゲーム、時間制スポーツなど。
優待内容：持株数に応じて、高ランクのクラブ会員カードもらえたり、割引券やボーリング教室の利用券、レッスン優待券などが貰える。
2月に出した決算が少し期待はずれだったことから株価が安くなっている今、優待をさらにお得に獲得できる状況になっている。
また、自社株買いも発表しており、今後の値動きにも注目していきたい。
(4) アトム（7412） 株価800円（2月22日 終値）
会社概要：回転ずし、居酒屋、ステーキの外食中堅。名古屋から東に展開。コロワイド傘下。
優待内容：持株数に応じてポイント付与。
≪画像元：アトム≫
アトムと言えば、「ステーキ宮」である。
手ごねのオリジナルハンバーグ、サラダバー、毎日４種類の飲み放題スープバー、味もボリュームも大満足なステーキ宮を優待でお得に堪能することができる。
(5) 焼肉坂井ホールディングス（2694） 株価74円（2月22日 終値）
会社概要：多業態の外食チェーン展開。回転ずしや居酒屋など。宅配ピザも。神戸物産系。
優待内容：持株数に応じて、割引券がもらえ、2年以上かつ1000株以上の保有でさらに20%の割引券がもらえる。
2月22日の終値の場合100株あたり7,400円購入でき、手が出やすい銘柄。
優待利回りは驚異の13％超で運営するお店が近くにあれば食費を浮かすことができる。
≪画像元：焼肉坂井ホールディングス≫
(6) エー・ピーホールディングス（3175） 株価782円（2月21日 終値）
会社概要：居酒屋「塚田農場」など展開。自社で地鶏も育成、販売直結。オイシックスと提携。
優待内容：対象店舗で利用可能な紙の株主優待券またはお米券。
≪画像元：エーピーホールディングス≫
優待利回りは8%に及び、さらに、株主になると、抽選優待が実施となり、さらなる特典が企画されている。
注意事項２点
権利確定日前の株式購入をお忘れなく！
株式には、優待や配当を取得する権利を保有する株主として登録される日のことで、「権利確定日」というものがある。
今回はそれが３月月末のものを紹介をしたが、最後にホームページなど確認し、きちんと間に合うように購入してほしい。
1日でも過ぎてしまえば、権利確定は次回の権利確定日に先送りとなり、それは半年後や１年後となってしまう。
権利落ち日に株価暴落でも慌てない！
権利落ち日とは、株主がその銘柄を保有することで株主権利を得ることができる最終売買日（権利付最終日）の翌営業日のことである。
この日に優待の権利を得て満足した株主が株をどんどん売り、結果として株価が大きく下がる事象も多々見られる。
しかし、この時には慌てず、こういう事象もあることを想定しておくといいだろう。
もちろん株主の権利を得て満足であればそこで売ってしまうことも一案だろうが、例えば、その下落した日に、安く追加で購入することもありだろう。
その銘柄の特性や、配当などもチェックし、権利確定した後の方針を予め決めておくことをお勧めしたい。（株-1グランプリ優勝者 古賀真人）
※本記事は売買を勧めるものではありません。投資は自己責任となります。
