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春から新たに変わる支出、子どもが独立しても油断大敵! 「子育て世代」と「子卒世代」の家計見直しポイント

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春から新たに変わる支出、子どもが独立しても油断大敵! 「子育て世代」と「子卒世代」の家計見直しポイント

進学や就職など、春はライフステージが変わることが多い季節です。

子どもの引越しや単身赴任により、家族構成が変われば

「支出は減るだろう」

と考えがちですが、注意してください。

意識しないと、家計はさほど変わらない場合があります。

そこで今回は、この時期に見直しておきたい家計費のポイントを「子育て世代」と「子卒世代」に分けて解説します。

桜の下で両親に手を振る女子高生

子育て世代 通学や部活など「隠れ教育費」に要注意

子どもが成長するに従い、一般的に支出は増えていきます。

まずは、実際の数値を確認してみましょう。

文部科学省が公表している公立・私立高等学校の「学校教育費の内訳」をご覧ください。

高校の学校教育費の内訳 参照元:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査(pdf)

公立に進学するか私立かによって、学費はもちろんのこと、多くの費用に違いがあるのが見て取れます。

総費用は公立30万9,261円に対して私立は75万0,362円、その差は倍以上です。

予想外に公立私立ともに大きく占めているのは、「通学関係費」です。

私立では支出の2割近く、公立になれば3割弱ともなりますから、電車の定期代、スクールバスの費用、駐輪場料金なども忘れないようにチェックしておきましょう。

個人差が大きい「教科外活動費」

教科外活動費」にはクラブ活動、学芸会・運動会・芸術鑑賞会、臨海・林間学校等の経費が含まれていますが、部活は要注意です。

入部早々から、用具が必要になります。

部活により大きく費用が異なり、たとえば

  • 野球部ならグローブやスパイクなど用具に3~5万円程度、練習用と試合用のユニホームに5万円前後必要でトータル10万円前後、
  • 吹奏楽部なら楽器に数万~数十万円程度かかるものもあり、

特に運動部は用具の消耗が早いです。

他にも対外試合や遠征費用、合宿、親の協力が必要になる送迎や試合の応援などなど。

部活は子どもが得るものは多いですが、出ていく支出も覚悟しておく必要があります。

本当に必要かよく話し合い、優遇制度の検討を 「補助学習費」

次の資料で分かる通り、自宅学習や学習塾・家庭教師などの費用を指す「補助学習費」は、高校生ともなれば負担はかなり大きくなります。 要するに塾代

参照元:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査(pdf)

塾に通うとなれば、

  • 交通費がかかる場合もあるでしょうし、
  • 月々の月謝のほか、
  • 受験が近づくと模試は次々に行われますし、講習代金は高くなる傾向があります。

とはいえ、「子どもの将来のためになるなら」とがんばるわけですが、塾にはひとり親や兄弟に向けて割引制度を設けている場合があります。ぜひ調べてみてください。

また今では、無料で利用できる動画やアプリも多くありますので、わが子に最適なものは何かよく話し合い、見極めてください。

ちなみに、部活や塾などは帰りが遅くなることが多いため、飲食の費用も地味にお金がかかります

子卒世代 子どもが独立しても変わらないかも⁉

総務省の調査した、子卒世代にあたるであろう65歳以上の家庭の支出をご覧ください。

65歳以上の家庭支出 参照元:家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)pdf

「単純に人が少なくなれば、まず食費は減るのではないか」

と想像できます。

ですが、消費支出に対する食費の割合を示すエンゲル係数は、消費支出22万4,390円に対して6万5,804円で29.3%です。

政府統計の家計調査によると、2021年の総世帯の平均は26.6%ですから、子卒後はそれを上回る数値を示していることになります。

年齢を重ねて「健康でいたい!」という思い、「これまで頑張ってきたんだから少しくらい…」という声はよく耳にしますが、家計が先細りしてしまってはこの先も安心して過ごすことは難しいでしょう。

それぞれのお宅に見合った、エンゲル係数を検討してください。

数字は明確な指標となります。

消費支出の8.8%を占める交際費や旅行にしても、しかり。

自分では見極めが難しい「適度」は、回数や金額として数字で設定してください。

さらに気を付けたいのが、ついつい財布の紐が緩くなる子どもや孫への費用です。おおよその数字を決めておくことが、使いすぎを防ぎます。

予算の再設定をする絶好のチャンス

昨年から値上げラッシュが続いています。

ライフステージが変わるお宅もそうでないお宅も、4月は家計費を再構築するよいタイミングです。

いま一度、ご検討ください。(執筆者:FP2級 吉田 りょう)

《吉田 りょう》
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執筆者:FP2級 吉田 りょう 吉田 りょう

働くシングルマザーです。息子二人を大学卒業させるため、さまざまに工夫をこらし勉強しました。節約は勉強したものだけに与えられるご褒美です。リアルな情報、実際に使える情報にこだわってお届けしたいと思います。 <保有資格> 登録販売者、日文コンサルタント協会 着付1級講師 FP2級 寄稿者にメッセージを送る

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