日本学生支援機構(旧 日本育英会)の奨学金は、大学生の3人に1人、専門学校生の4人に1人が利用している最もポピュラーな返済義務のある奨学金です。高校3年生になると、春にこの奨学金の予約ができますので、予約することを強くお勧めします。奨学金の案内は高校から生徒に対してされます。高校から保護者に対して通常は案内がありませんので、お子さんに奨学金の募集要項をもらうようにアドバイスしてあげてください。
利息付きの第二種奨学金の募集時期は春の他10月や12月にもできるように制度上なっていますが、高校によっては春だけしか募集しないところも少なくありません。予約後の流れは次のようになっています。秋ぐらいまでには結果の通知をもらえます。無利息の第一種奨学金は難関ですが、第二種はほ予約採用候補者になれます。
予約採用候補者のままでは奨学金を貸与される権利は確定されません。進学後に必ず「進学届」を出すのを忘れずにしてください。予約をしなかった場合には、もう一度進学後にチャンスがあります。
進学後の春に申込みができる「在学採用」があります。「在学採用」の場合は学校ごとに採用枠があり、また奨学金の振込時期が予約採用に比べ遅くなりますので、予約採用をお勧めします。予約採用候補者になったとしても「進学届」を出さなければ、自動的にキャンセルです。ペナルティーもありません。
高校3年になったばかりでは志望校も決まっていないかもしれませんが、志望校が決まっていなくても予約はできます。保護者からよく受ける質問に第一種奨学金と第二種奨学金を両方予約したいが 第一種奨学金がダメなときに第二種を予約できるか、があります。
答えはOKです。
先行きが不透明な時代です。奨学金を借りる必要性が今現在ないご家庭もいるかも知れません。でも、1年後にはどうなるかわかりません。予約をお勧めします。
ただ、奨学金は借金です。安易な借り入れだけはお勧めできません。実際、現在1万人以上の人が奨学金の返済ができずブラックリスト化しています。返済できなければお子さんがクレジットカードの利用や車のローンなどを組めなくなります。
奨学金を利用して上級学校へ行く以上は卒業と就職は大前提であることをお子さんが十分理解することが大切です。