第3回のコラムです!今回は前回の続き、ということで株投資をしているときに出てくる「恐怖」と「欲望」という感情の対処方法を掘り下げていきたいと思います。
「一夜にしてあなたの資産が100万円もの損失を出してしまったら、あなたはどうしますか!?」
このときの感情をコントロールするためのツボとコツが二つあります。一つはその損失が抱えたときの状態をよくイメージトレーニングすること、もう一つは何のために投資をするのか明確で、誰に伝えても誰もが分かりやすい言葉で用意しておくことです。
まず、一つ目の損失を抱えたときの状態をよくイメージトレーニングすること。これは投資家であるならば、比較的だれもがやっていることだと思います。実際の損失を抱える前にシュミレーションとして、100万円なくなったことをあらかじめ想像しておきます。
「もし、今100万円なくなったとしたら・・・?」「もし、給料半年分が一瞬でなくなったとしたら・・・?」「もし、ボーナス全額なくなったとしたら・・・?」「もし、貯金の2割がなくなったとしたら・・・?」「もし、軽自動車一台分のお金がなくなったとしたら・・・?」
あなたは、どうしますか?
このシュミレーションを何べんも何べんも繰り返します。はっきり厳しいことを言います。軽自動車一台分くらいでびびっているようだったら、あなたに大きな成功は訪れません!
投資に失敗はつきものです。必ず投資をすれば失敗します。失敗なくて成功はありえません。失敗の金額の多い少ないはあるでしょうが、100万円程度の損失で物怖じするようでしたら、投資をしない方がいいでしょう。100万円を失わなくても普通に生活することだったらできるでしょうから。
投資に限らず、世の中の会社の経営者と言われる人たちは100万円の損失くらいだったら、ほとんどすべての人が抱えたことがあるでしょう、また、自己投資のため100万円かける人も大勢います。自己啓発の教材でも100万円以上するものだって多いはずです。大きな成功を手にしたいのでしたら、100万円だったら安い方なのです。
投資の世界は甘くはありません。しかし、努力したものにはきちんと応えてくれるのも、また投資という世界です。100万円の損失を乗り越えて、1,000万円いや、1億円以上の利益を出すという覚悟が必要になります。
そして、もう一つ。「あなたは何のために投資をしますか?」
投資をする理由は人によって様々で、千差万別です。それぞれの理由に正解はありません。しかし、その理由では残念ながら、「恐怖」と「欲望」という感情を乗り越えられないだろうな、と思われるものがあります。
「一攫千金を狙う!」「今の仕事がイヤで、楽して生活したいから。」「楽にお金儲けをしたい。」「会社がつぶれたときのための保険」「老後の備えのために」「年金が信用ならないから。」
これらの理由だけでは、少しの利益なら手にすることができるでしょうが、大きな成功は訪れないでしょう。上記の理由で共通していることは、楽になりたいだとか、自分のために儲けたいという利己的思考によるものだからです。
人は自分に甘いもので、厳しい現状が訪れると、当初用意していた意志を簡単に曲げてしまい、あたかも最初からその厳しい現状に見合った意志にすり替えてしまうのです。「ロールスロイスを買うんだ!」という意志がいつの間にか「プリウスの方がいいよな、地球に優しいし・・・、むしろロールスロイスなんて大きな車に乗っていたら目立ってしょうがないし。」とすり替えてしまいます。
このようなフニャフニャなメンタルでは、投資の世界では勝組になれません。勝組の人はほとんどみんな、何のために投資をするのか明確です。そして、その理由が利他的思考によるものです。
「家族みんなでハワイ旅行に行くため」「子供の一生分の養育費を稼ぐため」「親を亡くした遺児のための施設を作るため」「東日本大震災で苦しんだ多くの人たちに貢献したいため」
人のために何かするという理由=あなたの魂が発動するような何のために
自分のためだけでなく、人のために貢献できる理由があって、はじめて人は強くなれます。強い意志と人を思いやる優しい気持ちが、投資家の力を何倍にも強くします。あなたの魂さえ発動すれば、どのような苦境に立たされても、自ずと成功への扉は開かれるでしょう。
資金よりも、知識よりも、小手先のノウハウよりも、覚悟と魂が発動するような何のためにを投資の世界に飛び込む前に用意しましょう。この出発点さえしっかり用意しておけば、「恐怖」と「欲望」の感情を乗り越えることができます。
あなたの覚悟と何のためにが明確になったら、また次回のコラムでお会いしましょう!