さきごろ、世界で9億人の利用者を抱えるソーシャルネットワークのfacebookがアメリカの株式市場ナスダックに上場して話題を集めました。
みなさんの中にも、利用している方はたくさんいらっしゃるでしょう。
とりあえず新しいモノにはいったん手を出してみるクセのある私も、昨年の初めに登録してみました。
その後、約1年くらい何をどうしていいかわからず、投稿しようとすると妙に構えてしまって、書いては消し、投稿しては削除し、、、を繰り返して、その後、ずっと立ち往生していましたが、「携帯」から「スマホ」にかえてから、コワゴワやっております。
facebookのビジネスモデルの中心は、無料で膨大な個人が集うコミュニティを作り、その人たちに商品やサービスを告知したい企業から広告費を取り、PCやスマホの画面に広告を表示する、いわゆる広告モデル。
なにせ9億人という半端でない人たちが集まる場所です。
その人たちはプロフィールや投稿などで、さまざまな自分のデータを残していますから、それをうまく使うと、ターゲットを絞った効果的な広告宣伝ができますね。
TVCMや新聞チラシのように、不特定多数に一斉にばらまく方法よりも宣伝効果が高いといわれています。
そんなことで、facebookには、世界中から注目が集まっています。
新規株式公開(IPO)とは、これまで創業者一族や共同経営者などだけに占められていた株式を、一般の方々にも自由に売買ができるようにするために、株式市場で扱えるようにすることです。
たとえば、ある会社の発行株式総数が100株だとし、現在は創業者が100%、つまり、100株を持っているとします。
その株の一部、あるいは、新たに発行する株式を株式市場に出して、一般の投資家が売買できるようにするには、創業者の持っている株式のうち20株を市場に放出し、また、あらたに50株を発行して市場に出す・・・・というふうにするんですね。
会社にとって株式の公開には、次のようなメリットがあります。
銀行からの融資に頼ることなく、返済しなくてもいい資金が直接調達できる。
つまり、さきほどの例でいうと、会社があらたに発行した株式50株×株価分だけの資金調達が可能になります。
上場によって知名度や信用度がアップします。優秀な人材も確保しやすくなりますね。
いっぽう、デメリットとしては、経営者に対する市場の厳しい評価にさらされます。赤の他人が株主になるわけですから。投資家への説明責任も求められます。
また、株が市場で売買されますので、ライバル企業が敵対的に買収してくることも考えられ、予防策を講じておく必要があります。
「株式公開をすると、創業者が一夜にして大金持ちになる」というのは、さきほどの例でいうと、これまで保有していた100株のうちの20株を市場に放出して売却するからです。もともと創業者が持っていた株ですから、売却代金は会社に入るのではなく、創業者の資産になります。
創業時にただ同然で発行した株式が、公開時にべらぼうな高値が付き、大金持ちになるんですね。
また、創業者が経営権を確保し続けるための施策としては、次のようなことが大切になります。
またさきほどの例をみると、元々の発行株式総数が100株(創業者保有)、そのうちの20株を市場放出し、あらたに会社が50株を発行して市場で売却するので、発行株式総数は150株になり、そのうちの創業者保有株数は80株になります。
とすると、発行株式総数のうち、創業者保有分が過半数を超えていますから、株主としての経営権(議決権)を確保することができるのです。
株式公開時等に創業者の持分をどれだけ市場に出して、会社が新たに発行する株式数をどれだけにするか?・・・・を決めることは、会社の「資本政策」としてとても大切。
・・・・facebookの上場日の時価総額は9.1兆円。
創業者で最高経営責任者でもあるマーク・ザッカーバーグ氏が、上場後も株数の過半数を握って会社を支配することへの批判も出ているようですね。
・・とはいえ、19日のプリシラ・チャンさん(27)とのご結婚を祝福したいと思います(^^)/