先進諸国では「幸福のパラドックス」という現象が起こっていることが、分析結果よりわかっています。
1人あたりの実質GDPが上昇しても、つまり所得がアップしても、国民の生活全般の満足度にはつながらなくなっているというのです。
では、所得の不平等が幸福度に影響を与えているかというと、そうでもないといいます。つまり、社会全体の状況が個人の幸福度を左右するのではなく、「個人の置かれた状況」が個人の幸福度に影響を与えているというのです。
では、それは何か?
ある研究の成果によれば、日本人に関しては、次のことがわかっています。
このことを心がけて生活をすれば、幸福感を味わうことができるかもしれません。
◆幸福度にプラスの影響を与えるもの
・女性であること
社会的文化的性差による。
・子どもがいること
子育てに時間とエネルギーを費やすため、「結婚」自体の幸福度は下がる。
・結婚していること
・世帯全体の年収が多くなっていくこと
・大学または大学院卒であること
・学生であること
・困ったことがあるときに相談できる人がいること
◆幸福度にマイナスの影響を与えるもの
・年齢が高いこと
高齢期に入ってからは、後半の人生を楽しく充実させようと努力するので、いったん下がった幸福度が高まると一般的に考えられているが、日本人の場合はそうならず、アメリカなどと比較してもわが国は特異。
・失業中であること
不安定な状況に置かれることが不幸感を生み出す。
・ストレスがあること
ただし、幸福感などのポジティブな感情を持っていると、あらかじめストレスの原因の発生そのものを抑えることができる。
◆影響がないこと
・自営業であること
・何かのトラブルを経験したこと