銀行の定期預金に預けても1年定期で0.025%、10年定期でも0.120%(三菱UFJ銀行スーパー定期)に過ぎません。それに比べ、一時払い終身保険の予定利率は1%超です。定期預金に預けるよりはるかに有利です。
ここまで読んで一時払い終身保険に加入しようと思った方は気を付けてください。実際、一時払い終身保険は銀行の窓口で大量に販売されましたが、国民センターに多数の相談が寄せられています。
銀行で3ヵ月物定期保険4%という広告も、消費者が誤解する表記です(100万円を預けたら1年間で4万円の利息がもらえると勘違いする人がいる)が、保険の予定利率1%もこれ以上に誤解する表記です。
例えば、100万円の保険料を支払った場合、100万円が1%で運用されるわけではないことをご存知でしょうか。1%で運用されるのは100万円から保険会社の経費などが差し引かれた金額です。
それでも定期預金よりは良いと思われるかもしませんが、加入してから短期(通常3年~5年)で解約した場合、一時払い保険料より少ない解約返戻金しか戻ってきません。
また、銀行が破たんしても1000万円+利息まで保護されますが、保険会社が破たんした場合、責任準備金等の90%までしか補償されません。ですから、資産運用商品としては見かけほど魅力がありません。
銀行の窓口の方で予定利率の意味がわかっていない方もいました。大きな金額を運用する場合はファイナンシャルプランナーなどに相談すると無用なトラブルに巻き込まれないで済みます。