12月16日にいよいよ衆院選があります。私は在外選挙登録をしてあるので、香港在住の私も1票を投じる権利がありますが、まだどこの政党に入れるかは決めかねています。ただ、日本維新の会が維新八策に年金の財政構造を積立方式に移行させる案を示したことには大いに関心があります。
私も公的年金制度は、現在の賦課方式から積立方式に一刻も早く、移行させるべきだと思います。今の賦課方式は、現役世代が払う保険料の引退世代への移転が基本だが、積立方式は現役時代に自ら「貯蓄」しておくやり方で、少子化や長寿化に強いとのことです。
賦課方式の年金が抱えている数百兆円単位の積立不足を埋める必要があるなど、課題が多いのは分かりますが、既存の公的年金制度の存続を許し、これ以上の社会保障費と赤字国債発行額の膨張を許すことは、次の世代に対する犯罪行為に等しいと私は思います。
日本には1439兆円の個人金融資産があり、その6割を60歳以上の世帯が保有していることを考えると、相続税の大幅な引き上げによって、数百兆円単位の積立不足を今後10~20年間で穴埋めすることも不可能ではないはずです。その前に贈与税を非課税にするなど、高齢者から現役世代へお金が流れる仕組みを作ることも大切です。
しかし、高齢者が増え、若い世代が減る中で、多数派になる高齢者の利益を政治家が優先する「シルバー民主主義」の弊害によって、政治家や政党が自分たちへの支持を拡大するために、他の世代の負担を増やしてでも高齢世代を利する政策を多く提案する傾向があるそうです。
いまの年金制度は、一定以上の収入がある富裕高齢者にも自動的に年金が支給される大変不合理な制度と言わざるを得ません。自民党も民主党もいまの年金制度の改革が必須であることは頭では分かっているはず。しかし、過去のしがらみに囚われ、多数派の高齢者を恐れて、前に進むことができない・・。若者よ、選挙へ行こう。行動しなければ、日本は何も変わらないのだから。