過去10年のデータで推計すると、わが国の投資信託の平均保有期間は、わずか2.3年なんだそうです。2年~3年ではなく、2年4ヶ月程度です。いっぽうアメリカは、4年程度。いかに、日本の投信の保有期間が短いかがわかります。
原因は、投資家である保有者にあるのでしょうか?・・・・たぶん販売する金融機関にあるのだと思いますね。ある程度値段が上がったら、別の投信をすすめて乗り換えを促進する販売手法が、規制があるとはいえ、まだまだ、幅を効かせているようです。
大手の銀行や証券会社で販売されている投資信託の多くは、販売手数料が3%程度、信託報酬が1.5%程度です。購入してから2年で手放すと、販売手数料の1年分1.5%(3%÷2年)と、信託報酬年1.5%を合わせた年3.0%が、1年あたりのコストとして金融機関に持って行かれることになります。
2年間では資産の6%分がコストです。これだけの金額を払って、また販売手数料3%、信託報酬1.5%の投資信託を購入して2年間保有する。仮に投信の2年間の実質収益率が仮に10%あったとすると、6%は金融機関に渡り、投資家には残り4%しかフトコロに入ってこない勘定になります。いかにも、もったいないですね。
販売手数料の高い投資信託の短期保有はもったいないです。仮に10年保有するのだったら、販売手数料3%の1年分は0.3%になり、1年分のコストは小さくなるのですが。
そもそも投信は長期保有をするもの。もったいない買い方・売り方をしないようにしたいですね。