申込書類の受付スタート(10月1日)が迫ってきた「NISA」ですが、私は、老後資金準備目的のためなら、「NISA」よりも「3段階の節税効果が得られる制度」の利用を優先したほうがいいと考えております。
「3段階の節税効果が得られる制度」とは、
(共済組合に加入されてみえる方や国民年金の第3号被保険者は加入不可)
・ マッチング拠出制度(企業型の確定拠出年金に認められるもの)
・ 小規模企業共済・国民年金基金制度(おもに自営業の方など)
などのことです。
これらは、
注)上限額は決まっております。
2、利益・収益分配金などの運用益が非課税。(運用時)
3、一時金受け取りは、退職所得控除
年金受け取りは、公的年金等控除が受けられる。(受取時)
と3段階の節税効果が得られ、その効果全体を考えますと、「NISA」の比ではありません。
「NISA」は、所得税や住民税を払ったあとの資産で行い、その運用益が非課税(ただし売却チャンスは1度きり)という仕組みで、1段階の節税効果しかないからです。(それでも20%の税率を免除されるわけですから、その効果は小さくありませんが・・・)
ですが、これら「3段階の節税効果が得られる制度」の利用にあたっては、大きな注意があります。
それは、
・ 超長期の加入期間になる
ということです。
掛け金の額や継続性について、十分に吟味することと覚悟を持つ必要があります。掛け金減額や途中脱退については、厳しいルールがあります。節税メリットが非常に大きいということは、ペナルティも大きいということです。
だから私は、老後資金準備目的のみに絞って、掛け金を超長期可能な額に設定することを強く推奨しています。それぞれの制度のメリット・デメリットをよく理解して利用しなければならないことはどの制度を利用する場合も同じですので、効果ばかりに目を奪われないようにしてください。
「3段階の節税効果が得られる制度」を検討できる方は、まずはそちらを優先して検討されてみてはどうでしょうか。