過去2回にわたって中・長期投資家にとっての私の考える良い会社の条件と投資対象候補を選定する基準を挙げましたが、要約すると以下のようになります。
(1)自己資本比率 40%以上
(2)ROE 10%以上
(3)今後売上と利益の伸びが予想できる
(4)業務内容が自分にとってわかりやすい
投資対象候補選定の基準:
(1)PERが20倍以下、できたら15倍以下
(2)PBRが2倍以下(サービス・情報を除く)
(3)配当利回り 1.5%以上
(4)市場から見て投資のタイミングがふさわしい
イメージを明確にするために具体的銘柄で見てみたいと思います。
今年の3月に日経ベリタスで「もしバフェット氏が日本銘柄に投資するなら」というタイトルで、日経編集部が3月6日時点での株価やデータを基に15銘柄を選びました。
この基準の考え方は、「業績が長期にわたって安定」「資本効率が高いこと」「財務体質が優良」 「株価が安定」とのことです。バフェット氏とは言うまでもなく米国のカリスマ的大物投資家のウオーレンバフェト氏です。
私はバフェット氏の投資スタイルの信奉者ですので、これら15銘柄を引用して私の基準で検証してみました。
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注:15銘柄はあくまで検証のための引用でそれ以外の目的はありません
これらの結果を見ますとアベノミックスによる最近の株価上昇により予想PERは多少高くなっておりますが、それでもかなりの銘柄が大まかの基準を満たしていると思います。
たとえば最初にリストアップされているクリエイトSDHDを見てみましょう。
自己資本比率 54.%、ROE 14.6%、今後2年間は増益・増収予想で良い会社の候補になり、また予想PER 12.1倍、PBR 1.85倍、配当利回り1.71%で投資対象の基準も満たしております。
こういった定量的な分析だけでなく、その業務内容が自分にとってわかりやすいかとか経営者に共感できるかといった定性的な判断を加えることによってふさわしい銘柄かどうか決めていくのです。
確かにこういった手順は一見面倒ですが、こうやって地道にご自分で選別した銘柄だと少々市場環境が変わっても株価に一喜一憂せず自信を持って持ち続けることができるはずです。私は時間をかけて選んだ銘柄の長期投資が株式投資の王道ではないかと考えております。