住宅ローンの引き下げ競争が激化しています。銀行はふつう、毎月、月初にその月の住宅ローン金利を発表し、月内は変えないものですが、今月は、まず、みずほ銀行が2年固定の最優遇金利を、月の途中の10日に、年0.95%から0.55%に引き下げました。「2年固定」とは、最初の2年間は固定金利だということですが、この金利水準は「変動金利」よりも低い。
ちなみに、みずほ銀行の変動金利は、最も低い金利でも0.775%。それに対抗して、三菱東京UFJも、21日から3年固定の金利を1.4%から0.75%に引き下げました。三菱東京UFJの変動金利は、0.775%。変動金利タイプよりも、2~3年の固定金利が低くなっています。変動金利は、日銀が決める政策金利が変化していないのでそのままなのでしょうが、固定金利が低いのは、国債の利回りがここのところ下がっているから。現在、10年満期の国債の利回りは0.6%台です。…相当低い。
ただ、下げてきているのは、当初2~3年の短い固定金利タイプです。金融機関は戦力的に、この金利タイプに顧客を誘導しているのでしょう。賢い住宅ローン利用者は、くれぐれもこのようなタイプには、注意をして欲しいものです。そして、変動金利で借りることも。
これからインフレを進行させようと政府・日銀は考えています。インフレが定着すると、日銀は、過度ないインフレを抑制するために金利を上げようとするでしょう。変動金利や2~3年の固定金利を選択すると、市場金利の上昇に伴って、返済額が上がる可能性があります。住宅ローンは20年、30年、あるいはもっとそれ以上の長期に渡る返済。最初のほんの2,3年だけのことでなく、長い目で金利タイプを選択してくださいね。
金利が上がって返済額が増えそうなら、繰り上げ返済ができるという人以外は、長めの固定金利タイプがオススメ。