確定申告期間の真っ只中ですね。けれども…その真っ只中で、申告をする人に万が一の事があったら…どうしましすか?
私にも高齢の父がいます。父の所得と言っても、年金のみなので大きな額を申告する事もないのですが、やはり医療費控除は受けたいので、毎年確定申告をしています。そんな父が、もし確定申告をしないで亡くなってしまったらどうなるのでしょうか。
ま、亡くなったんだから、申告はしなくてもいいですよ。ってなれば楽なのですが、実際はそうはいきません。もし、自営業などのお父様がいて、年末から入院していてつい先日にお亡くなりになった場合。ご葬儀などのあれこれで、確定申告なんて頭の隅にもないのが現実ではないでしょうか。
自営業の方で日頃の経理を税理士に任せていれば、そんな事にも手を打ってくれるでしょうが、私の父のように確定申告を自分でしていた場合は、ちょっと面倒です。つまり、相続人が準確定申告の対応をしなければいけないからです。
この準確定申告とは、相続人が、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額及び税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をする事です。
国税庁のホームページにも、上記の場合の注意事項が次のように挙げられています。
<確定申告をしなければならない人が翌年の1月1日から確定申告期限(原則として翌年3月15日)までの間に確定申告書を提出しないで死亡した場合、この場合の準確定申告の期限は、前年分、本年分とも相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内です。>
相続が始まると、相続人・相続財産の確定や、公的医療保険・年金に関する手続き、遺言の有無の確認、遺言執行者の選任…膨大な確認事項、処理事項が予測されます。その中での準確定申告です。
相続も、確定申告も決して他人事ではありません。家族に確定申告をされている人がいましたら、是非お手伝いをしてみては如何でしょうか。準確定申告の際に少しでも負担が軽減すると思います。(執筆者:松山 靖明)
参考)国税庁ホームペ-ジ No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)