OL進化論(某雑誌の4コマまんがです)で「パン屋ライフ」という話があります。
「パン屋がつぶれた後、また新しいパン屋が…。この店は続くかな?」とつぶやく主人公。
店長「いらっしゃいませ~~」
主人公「夫婦でやってるのか~~」
「あれ? 奥さん、ずいぶん年上だなあ」
と言う主人公に、母親が
「あの人はお母さんよ、奥さんいるけど会社勤め続けてるらしいわ。」
「しっかりしてるね、続きそう」と納得の主人公。
こんなお話です。
おそらく、このパン屋の店長、開業したてで、経費がかかっており、売り上げを上げるのは簡単ではないはず…。まだ年収130万未満の可能性も大。奥様が会社員(高給正社員??)なら、夫は健康保険や厚生年金の被扶養者となれます。本人が、国民健康保険の保険料や国民年金の保険料を払うより、ずっと安上がりです。
ところで、この店員さん、やはり夫(店長)のお母さんですよね?
奥様にとって義母であるパン屋店員も同居しているのなら、国民年金や健康保険は奥様ので扶養に…。ただし、店長の同居の母であるパン屋店員なら、雇用保険には入れません。従って、万一パン屋経営がうまく行かなくて、倒産しても、失業保険はもらえません。
義母が同居じゃなくて通い店員なら、国民年金や健康保険で奥様の扶養には、入れませんが…。(奥様の実母なら、別居でも社会保険に入れられますが…。)ちなみに、店長と別居の母であるパン屋店員なら、雇用保険は、原則入れるでしょう。
税金面では、夫、義父母、妻の父母や兄弟姉妹なども、収入が少なければ、会社員奥様の扶養に。(税金の扶養親族控除は、送金などしていれば義父母でも扶養に入れられます)扶養親族が多い方が、所得控除を多く受けられて、奥様が支払う所得税や住民税だって安くなります。経済的には、結婚て結構メリットありますよ~~。
事業が軌道に乗って儲かれば、店長の親族や奥様の親族だって、青色専従者として給与を支払う人を増やし、経費として計上することができるし。(15歳以上で学生はダメ、専ら事業に従事している親族)
その際、奥様が会社員で扶養親族にしていた人なら、扶養親族からはずさなければなりません。どんどんパン屋の売り上げが増えて、利益も増えてきて、いよいよ、売上1000万円超! となったら、消費税の申告も考えなければ…。(これは親族同居とは関係ないですね)
先々も続くであろう、パン屋ライフ。最初から、順調経営というわけには行かないでしょう。奥様ががっちり、稼いでいるなら、経済面で支えていただくのも充分ありでしょう。お子さんができても、職場に恵まれているなら、続けるといいでしょう。今年の4月以降に生まれたお子さんは、ほぼ月給の2/3の育児休業給付金をいただけるのですから。
そうなったら、店長(夫)はイクメンパパ、店員(義母)は、理解があり、育児に協力的なおばあちゃんになることを忘れずに!(執筆者:拝野 洋子)