「1円を笑う者は1円に泣く」という諺がある。1円を大切に扱わない結果、欲しい物が1円足りないことで手に入らないことの譬えだ。つまり「たった1円でも粗末にしてはいけない」というお金に関する戒めでもあります。
1円や100円を大切なお金として、普段から意識して扱っているか否かにより、お金が貯まる人とそうでない人との差がそこに表れるとも言えます。
小銭を貯めることについては、5年先、10年先の時間軸で捉えて見ればよく分ります。
日常的に何気なく買っている嗜好品などがその一例です。自販機やコンビニなどでほとんど毎日買っているペットボトルのお茶や缶コヒーなどのソフトドリンク、お弁当、タバコなどは、たいてい小銭で買えます。
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40年間毎日タバコを買うお金を個人年金に充てると?
たとえば、タバコの場合、仮に20歳~60歳の40年間、1箱460円のSevenStars(セブンスター)を毎日買い続けたとすると、総額は6,716,000円(460円 x 365日 x 40年)。その分お金を貯めた場合、利息を年0.5%と仮定すると、40年後の貯蓄総額は7,414,270円。
今の年金制度では、60歳時点で定年の場合、65歳までの5年間、公的年金が無支給となるので、その貯蓄額を個人年金として充てると仮定した場合、
仮に受給期間を5年間とした場合、月125,430円(年間1,505,171円;利息を年0.5%と仮定)、また70歳までの10年間とした場合、月63,500円(年間761,969円;利息を年0.5%と仮定)と試算されます。
ペットボトルのお茶を毎日飲み続けると?
また、500mlのペットボトルのお茶を会社の昼食時に毎日1本買って飲み続けた場合も、総額は、1,248,000円(120円 x 260日 x 40年)、上と同様な条件で計算すると貯蓄総額は1,377,756円となる勘定です。
コヒー・お茶またはお弁当などについては、自分で作って会社に持参する人をよく見かけます。これらは、買わなくても済むものです。少なくともお茶や水などは1本分くらい自分で作れるはずです。
これに関して、手間という“時間”は節約できないけれど“お金”は確実に節約可能です。
節約上手の秘訣
節約上手は、「どう節約するか」だけでなく、「節約の成果を想像する力を養う」ことです。ただ決して無理せず、楽しくできるような工夫をすることは大事です。そうでないと続かないからです。
継続は力なり、継続は金なり! たがが百円も、積もり積もれば山となるはずです。(執筆者:小林 仁志)
※貯蓄額や受給額は、年金終価係数、資本回収係数を使って計算しています。