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さらにお得に、もっと身近に、「ふるさと納税」は改正されます。地方創生のために「ふるさと納税」を増やしたいという政府の思惑で、今年は制度が拡充します。寄附を通じて、生まれ故郷のみならず自分の想う都道府県や市町村を積極的に応援しましょう。
目次
「ふるさと納税」をお得に使いこなすポイント5つ
1. 応援したい都道府県・市区町村にお金を寄附して、謝礼品をもらいましょう。
教育支援・住民の福祉や被災地復興支援など、寄附金は自治体が施策を推進するために有効に使われます。
謝礼品はバラエティに富んでいます。肉・魚介・野菜・果物・お酒・米などの地元特産品を食して思いを馳せるのも良いですね。1泊2日ツアー・温泉旅館宿泊利用券・レストラン食事券・味覚狩り入園券などは、滞在して観光するきっかけとなります。タブレットPC・航空会社のポイント・水耕栽培ユニット・まぐろ一本(解体実演付)など意外なものもあります。
2. 自己負担2,000円で寄附できます。
2,000円を超える寄附金は、所得税と住民税から、実質キャッシュバックされます。寄附を行った場合…
・翌年度の住民税が軽減されます(理由:住民税の寄附金税額控除の対象)
つまり、国・居住地に納める税金の一部を【寄附先の市区町村】へ間接的に振り替えているようなイメージです。
3. 昨年に比べて2倍の寄附金額をお得に設定できます。≪改正!≫
平成27年1月1日から、お得に寄附するための上限金額が約2倍に改正されています。
寄附金額から2千円を引いた全額を実質キャッシュバックされるように設定した場合、寄附金額には上限があります。お得に寄附したいと意気込んだばかりに、少額しか寄附できなかったという経験がある方に朗報です。
お得に寄附できる上限金額が住民税の約2割となります。
昨年と比べると約2倍になります。
(専門的に言うと、住民税の税額控除額の上限が住民税所得割額の1割→2割に引き上げられました。)
・昨年:約24,000円
・今年:約46,000円
4. 確定申告に行かなくてもよくなります。 ≪改正!≫
「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設され、平成27年4月1日以後の寄附について手続きが簡単になります。【寄附先の市区町村】から【居住する市区町村】へ寄附情報がダイレクトに通知される仕組みが導入されます。
確定申告の手続きを面倒に感じていたサラリーマンにとって朗報ですね。ただし、自営業者などの確定申告が必要な方や6カ所以上の市区町村に寄附する方は、今まで通り寄附の受領書を添えて確定申告をする必要があります。
5. クレジットカード決済でポイントが貯まります。
自治体の業務を代行するために民間企業の参入が始まっています。「ふるさと納税」の専用サイトが開設され、各自治体の特典が一覧で表示されるようになっています。オンラインショッピングをする感覚で、気軽に楽しく寄附先を選ぶことができますね。
クレジットカードで決済すれば、ポイントも貯まってお得です。また、携帯電話の利用料金と合算して支払えるようなサービスもあります。決済までの手続きがスマホの一画面で完結するようなシステムも始まり、ますます便利に「ふるさと納税」を活用できますね。
・ポータルサイト「さとふる」開設
・ポータルサイト「ふるさとチョイス」
・ドコモ口座 ふるさと納税
・ヤマトシステム開発「ふるさと納税トータル支援サービス」 など
改正の内容については、平成27年度税制改正の大綱が閣議決定された時点(H27.1.14)で記載しています。(執筆者:長沼 満美愛)