多数ある年会費無料クレジットカードの中でコスパ重視型のクレジットカードを選ぶと、リクルートカード、レックスカードライト、楽天カードの3つのスペックが高いと以前ご紹介しました。(以前の記事)
今回は、リクルートカードと楽天カードでは、実際にお得感が強いのはどっちなのか検証してみました。まず、二つのカードの基本スペックをおさらいしておきましょう。
年会費:永年無料
家族カード:年会費無料
基本還元率:1.2%
ポイント付与:100円で1.2ポイント
マイル:なし
ETCカード:あり(年会費無料、新規発行手数料1,000円)
海外旅行保険:最高2000万円(利用付帯)
国内旅行保険:最高1000万円(利用付帯)
年会費:永年無料
家族カード:年会費無料
基本還元率:1.0%
ポイント付与:100円で1ポイント
マイル:ANA
ETCカード:あり(年会費540円)
海外旅行保険:最高2000万円(利用付帯)
国内旅行保険:0円
各種サービスに若干の差がありますが、コスパの観点から見て大きな差となるのがポイント還元率。リクルートカードの1.2%に対し、楽天カードは1.0%。ほんのわずかな差に感じるかもしれませんが、年間100万円利用した時に付与されるポイントはリクルートカードが12,000ポイント。楽天カードが10,000ポイントで2,000円分の開きになりますから、無視はできない数字です。
温泉旅行に行くならどっちのカードを使うべきか?
本題はここから。実際に利用してみて初めて分かることがあるかもしれないと思い、還元率の差に関係なく二つのカードの利便性を実際に利用し比較してみました。テーマはトラベル対決です。
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リクルートカードの特典の一つに、リクルート運営の旅行予約ウェブサイト「じゃらんnet」での利用で、ポイント+2%というものがあります。つまり「じゃらんnet」でホテルや旅館を予約すると、ポイント還元率は計3.2%になるわけです。
それに対し、楽天カードの特典は、楽天トラベルを含む楽天系列での利用時に還元率が+1%になる、つまり還元率が計2.0%になります。
じゃあ、せっかくだからネットで温泉旅館(ホテル)を予約して、温泉1泊旅行に行ってみようということになり、さっそく楽天トラベルとじゃらんnetで目ぼしい温泉旅館を検索。
目的地は都内から比較的行きやすい栃木県の鬼怒川温泉と設定しました。楽天トラベルとじゃらんnetで鬼怒川温泉関連ホテルを検索した結果、「鬼怒川温泉ホテル」という共通の宿泊プランがヒットしました。
宿泊プラン名:【楽天限定】1,000円券プレゼント大人のお年玉!ポイント2倍!「2015年初売りブッフェプラン」
部屋タイプ:和室(ブッフェ食事、お部屋は旅館任せ)
料金:大人1人\10,000(税抜き)
このプランは楽天限定で、大人1人につき1枚「1000円館内利用券」というものが付いてくるもの。部屋はお任せですが、館内利用券が付いてくるので実質\9,000で泊まれる限定プランでした。一方、じゃらんでは…
宿泊プラン名:【早得】30日前予約がお得!特別価格&館内利用券付き!「館内券付き・早得ブッフェプラン」
部屋タイプ:和室(ブッフェ食事、お部屋は旅館任せ)
料金:大人1人\10,000(税抜き)
こちらの宿泊プランも、楽天トラベル提供のものとほぼ一緒。館内利用券付きですし、それなら還元率の高いリクルートカードを使ってじゃらん経由で予約しようと思ったのですが、プラン内容の詳細をよく見てみると「館内利用券」は500円券(1人1枚)。ということは、楽天トラベル経由とじゃらん経由ではどちらが得なのか…。冷静に計算してみました。
料金:10,000円(税抜き、1名分)
ポイント:200ポイント(還元率2%)
利用券:1,000円分
[10,000円-200ポイント-1,000円券=実質宿泊料8,800円]
◆じゃらんnetでリクルートカード利用で予約したケース
料金:10,000円(税抜き、1名分)
ポイント:320ポイント(還元率3.2%)
利用券:500円分
[10,000円-320ポイント-500円券=実質宿泊料9,180円]
380円分ではありますが、わずかに楽天トラベル経由の予約の方がお得な計算ですね。ですので、今回は楽天トラベルにて楽天カードを利用し鬼怒川温泉ホテルを予約。実際に温泉に浸かってきました。
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朝4時~開放している浴場。朝4時に行ったら一番乗りでしたので、写真を撮らせていただきました。また、楽天限定の館内利用券1000円分を使って、風呂上りに生ビールを。
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生ビールは1杯500円ですから、楽天トラベル経由の利用券なら2杯飲めますが、じゃらんnet経由ですと1杯しか飲めません。1杯と2杯、ビール好きには大きな差かと感じました。
還元率だけでなく “カードの質” も重要
今回の温泉旅行を通して検証した「リクルートカード」 vs 「楽天カード」対決ですが、軍配は楽天カードに。利用して分かったのは、カードそのものの還元率だけでは計れないものがあるということです。
カードがサービスする内容、提携企業によって利便性が大きく変わってきます。今回の温泉旅行は一例に過ぎませんが、結果として楽天カードの方が有利だったことから、年会費無料・還元率というコスパだけでなく、サービスの質も重視しないといけないということ、あらためて考えさせられました。
コスパ重視でクレジットカードを選別するのは重要ですが、カード提携のサービスをどれだけ頻繁に利用するか。サービスの質は高いか。貯まったポイントの利便性は高いか。この3点に留意しつつクレジットカード選別をすることにしましょう。(執筆者:堀 聖人)
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