わたしはもともと節約が上手だったわけではありませんし、貯金も下手でした。若いときのことを振り返ってみると、お金が無かったのはモノを大事にできていなかったからだ、と思います。
「これあったら便利かも!」
とすぐにモノを買ってしまう。
家にはモノがあふれて、片づけができない。散らかっていると何がどこにあるのか分からなくてまた同じモノを買ってしまう。
今では、モノをあまり持たないようにしています。すると買い物が減るのでお金が出て行きません。部屋が片付いているのでダブり買いもありません。お金が貯まりやすくなっていきます。
目次
モノを大事にするということ
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節約するにも貯金するにも、そして片づけという視点で見ても、モノを増やしすぎないことは大切です。
モノが多いと一つひとつのモノを大事にできませんし、せっかく買ったモノを十分に活かすこともできません。
「モノが捨てられない」という人も多いと思います。
捨てるのはもったいないという考え方なのですが、モノを増やし続けていると、結局モノを大事にできておらず、モノを捨てているのと同じぐらいもったいないことをしているのではないでしょうか。
本当にモノを大事にするというのは、そのモノをちゃんとお手入れしながら、しっかり使っていく、ということです。
押入れに押し込めてホコリまみれにすることは「大事にする」のとは違います。
そして、ちゃんと一つひとつのモノを大事にしようと思えば、やっぱりたくさんのモノを持つべきではないのです。
家事を丁寧にしてみよう
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モノが捨てられない人やついお金を使いすぎてしまうという人におすすめの方法があります。それは、家事を丁寧にすること。
家事というのは、いくらでも手抜きできるところです。逆に、こだわればいくらでもこだわることができるものでもあります。
わたしは、家が散らかって来たり気分が落ち込んだりすると、家事を丁寧にすることが多いです。たとえば、こんなことをしています。
・洗濯した衣類を干すとき、隅々までシワを伸ばして形を整えてから干す
・テーブルコーディネートを考えていつもと違う食器を選ぶ
他にも、普段はしないリモコンの掃除をしたり、カーテンやラグといった大物を洗濯したりと、いつも以上にたくさんの家事をやってみます。
すると、モノのお手入れがいかに大変なことかが分かります。
でも、丁寧に手入れすると気持ちいいです。普段使っていない食器を使ってみると、その食器の良さが分かります。
もしその食器の良さが分からなければ、それは手放すタイミングかもしれません。
大事にする価値のあるモノを残そう
丁寧に家事をするということは、家にあるモノと丁寧に向き合うことになります。丁寧にモノに、向き合っているとさまざまな感情が出てくるものです。
・衝動買いしちゃったけど全然使ってないな
・これは手入れが大変なわりに使うことが無いな
などなど、買い物の失敗が分かったり、日々のモノの扱い方を反省したりと、たくさんの気づきを得られるんですよ。
せっかく買ったのに、「これは失敗だった」というモノもあるでしょう。
こういったモノは、こんまり風に言えば「こういう商品を買っても自分は使いこなせないというお役目」を教えてくれたことになります。そのことに感謝して、手放すことができます。
もちろん、「捨てる」のは最終手段で、リサイクルショップやネットオークションで売る方がいいでしょう。罪悪感も軽減されますし、お小遣いも手に入りますからね。
モノを大事にすると買い物しなくなる
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丁寧に家事をしてしっかりモノと向き合うことで、こうしたさまざまな発見があります。すると、その後は
買い物の仕方が変わります。
「家に似たようなモノがあったんじゃないか」
と考える癖が付き、本当に必要で大事にできるモノしか買わなくなるんですね。
これは、一気に価値観が変わる人もいれば、徐々に変わっていく人もいると思います。
わたしはある程度一気に変わりましたが、その後も少しずつモノを見る感度がブラッシュアップされていくのを感じています。
モノを大事にするということは、頭では分かっていても一つひとつのモノに対して具体的に大事にすることは、実際にやってみないと分かりません。
ぜひ、たまにでもいいので丁寧に家事をやってみましょう。すると、今家にあるモノに対する見方も変わってきますし、ムダ遣いを減らすこともできますよ。(執筆者:吉見 夏実)