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ソーラーパネルの設置まで
今回は、不動産投資に関連して行っている、私のもう1つの事業についてご紹介したいと思います。
2012年1月に、群馬県某所に2DKが8世帯のアパートを購入しました。その物件を始めてみた時に印象に残ったのが、南北に面する大きな切妻屋根でした。
そこで思い付いたのがソーラーパネルの設置。帰宅後、アパート単体での予想収益を計算するかたわら、太陽光発電での売電収入についても調査。
当時の買取価格は42円/kWh(税込)と、高値で推移していたことや、20年に渡って42円/kWhでの買い取りが保証される好条件を考えると、ソーラーパネルの設置は即決でした。
約束が守られる限り、絶対に儲かる制度でしたから。
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その結果…
現地調査の結果、94枚のパネルを載せられるとのことでした。
94枚のパネルを載せた場合、シミュレーションによると、年間1万6,793kWhの電力を発電できる計算でした。つまり、年間70万円程の収入が得られる計算になります。
一方、ソーラーパネルを設置するのに掛かった費用は約600万円です。計算上11.7%の確定利回りということになります。
換言すれば、9年で初期投資の改修が終わり、それ以降の売上げは全て儲けということになります。
さて、皮算用通り行くのでしょうか…
下表が、当該設備により発電した電力の売上げをまとめたものです。
結果的には、シミュレーションの値よりも好成績を上げられています。
年間の売上げは90万円余り、利回り換算で15%の投資ということになります。
太陽光発電はおいしいのか?
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太陽光発電における電力の買取価格は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度がスタートした2012年以降、残念ながら右肩下がりになっています。
高額の固定価格が謳われたことから、この制度がスタートした2012年度に多くの個人や事業者が参入しました。
1年ごとに買取価格が見直されることから、高い価格のうちに参入しようという考えが働いたのでしょう。
その結果、自然エネルギーにより発電した電力の供給過多が生じ、買取価格が下落し始めました。その傾向が今もまだ続いているようです。
2016年度の買取価格は、住宅用が前年比で2円引き下げられ33円、あるいは31円、産業用が前年比で3円引き下げられ24円プラス消費税です。
10kW以上の発電能力を有する場合は産業用としての申請が可能で、全量買取りが認められています。
今年、私が太陽光の売電事業に参入したと仮定しましょう。
年間2万1,000kWhほど発電しますので、売電による売上げは54万円、利回りに換算すると9%です。
この数字を良いと捉えるか悪いと捉えるかは個人の主観になりますが、決断のタイミングによって、売上げがこれだけ違ってきてしまいます。
何か新しいことを始める際には、機動力と決断力も大事だということですね。(執筆者:内田 陽一)