こんにちは、石川です。私は今年で50歳なんですが、思えば「様々な表情の時代」を生きてきたのだなぁ、と。
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例えば「消費税」を例にとると
昭和41年(1966年)生まれの私が消費税を「実際の出来事」として体感したのが1989年の4月のことでした。この時はまだ学生だったので記憶があまりないのですが、その後の1997年4月のことはよく憶えています。
当時私はトヨタ系の某ディーラーで働いていたのですが、この時税率が3%から5%へアップすることを「利用」して、駆け込み購入を施すイベント告知を行いました。そしてそれをきっかけに買い替え需要が起こったものです。
このように「様々な表情の時代」、とくに経済の変化を伴う場合、人は「自分だけは損したくない」と思い込み、そして行動することが多いんだなぁ、と改めて思います。
特に「自分の力では変えることはできない」こと、この例のような「税制」などが、自分の生活費に影響を及ぼすことがある場合は、顕著にこの傾向が現れるのではないでしょうか?
ボックスティッシュにも変化が
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身近な例でお話ししましょう。
昨今の景気状況(消費税UP・原油高など)で消費者にとって痛い「変化」の一つに、紙製品の価格の高騰があります。
景気状況の直撃を価格に転嫁すると、「売れなくなるのでは?」、「他社に負けてしまうのでは?」と考える小売店と、商品を製造するメーカーの思惑が一致したらしく、消費者が離れないような「ちょっとした工夫」が商品に施されています。
ボックスティッシュの例が身近ではないでしょうか? かつてボックスティッシュはある程度の大きさの箱に、400枚(200組)が入っていました。
もともとはもっと枚数が入っていたように思いますが、消費者が求めやすい価格になった頃からは、この枚数が標準になったようです。それを5組にまとめて、ドラッグストア、スーパーで200円~300円で販売されていました。
それが今はどうでしょう、200円前後で販売されていることもありますが、商品ラベルをよ~く観察すると、
「箱(ボックス)の大きさがかなり小さくなっている」
「この2つの修正を同時にしていたりもする」
という「些細な」変化でありながら、商品を購入する立場では「結構重要と思える」変化を商品に施していて、その結果、単純比較がむつかしくなってしまっているではありませんか?
奥さんに買い物を頼まれて、「え~、これ結局は、高いよね!」と愚痴られたお父さん、いらっしゃいますよね(苦笑)
今日もトイレットペーパーを買ってきてと頼まれて、少し安めの商品を買う前に、まじまじと商品ラベルを観察したら「安い秘密は、なんと長さを他社商品よりも15メートルも少なくしていた」という事実を発見し、びっくりしたところです。
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商品を簡単には比較できない時代へ
つまりこの時代は「商品を簡単には比較できない」時代になってしまっているということを意味してしまってないでしょうか?
もし、そうなっているならば、貴方が、いわゆる「賢い消費者」であり続けるのは簡単なことではありません。
消費税も導入されておらず、何となく「うまく」暮せていたあの時代とは比較にならないほどの「消費者としての賢明さ」がなければ、貴方は毎日の買い物で、確実に損することになるでしょう。
そんなことをドラッグストアの店内で考えていました。ではまた、お会いしましょう。(執筆者:石川 智)