目次
1つの例ですが…
Aさんは4,000万円の新築住宅を購入しました。
しかし、それから1年くらい経って家の近所に3,000万円で同じくらいの広さ・間取りの築8年の中古住宅が売られているのを見て後悔しています。
中古住宅で良かったのに…と。
マイホーム購入だけに限りませんが、後悔したり失敗したと感じるのは…
(2) その選択肢があること自体知らない、よく考えなかった
という2つのパターンがあります。
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購入の選択肢を十分に考えなかったパターン
Aさんの後悔の1つは、
中古住宅を購入するという選択肢をよく考えない、よく検討せずに新築住宅を購入したということです。
住宅というのは、1つ1つが全て異なる個別性の高い商品です。同じ地域であっても、4,000万円の新築住宅と3,000万円の中古住宅でどちらが得か損か、成功か失敗かということは、なかなか判断できません。
なのでAさんは、4,000万円の新築住宅を購入したこと自体を後悔しているわけではありません。
Aさんが後悔しているのは、「中古住宅を購入する」という選択肢を十分に考えなかったという点です。
つまり、(2)の場合ですね。
予算設定の決定を間違ったパターン
そして、Aさんのもう1つの後悔は、購入予算の設定です。Aさんは、購入してまだ1年ですが、住宅ローン返済への負担や不安を感じています。
4,000万円の新築住宅と3,000万円の中古住宅の金銭的価値についてどちらが得か損かを比較することも難しいです。
なので、4,000万円の新築住宅購入そのものを後悔しているというより、Aさんが中古住宅で良かったと思うのは、4,000万円という予算設定が高すぎたと考えているからです。
つまり、予算設定の決定を間違ったということで、(1)の場合ですね。
マイホーム購入は殆どの方は初めての経験ですし、建築や不動産、金融商品など専門的な知識も関係しますのでこういった失敗は、誰しも起こりうりますし、失敗自体になかなか気づかないということもあります。
住宅ローン商品の選択も難しい
住宅を購入するということは、
・ 購入する物件の種類
・ 購入予算の設定
・ 住宅ローン商品の選択
・ 団体信用生命保険や火災保険の選択
など、さまざまなことを決めていきます。
例えば、住宅ローン商品の選択についても、1つの都道府県でも、何百という住宅ローン商品が利用できます。
その中で全ての商品を知り、選択を間違えないということはなかなか難しいです。
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返済総額や金利変動のリスクをきちんと考える
ただ、住宅ローン商品を選択するということは、
「住宅ローン金利の変動リスクをどこまでとるか」
を決めるという作業でもあります。
変動金利型や固定期間期間選択型の商品は、全期間固定金利型の商品と比べ適用金利は低いです。なので当然返済額は少なくなります。
※固定期間選択型の商品とは、借入から一定期間金利が固定され固定期間終了後は変動金利かもう一度固定期間選択型の商品を選び直す商品
ただ、それは、借入時もしくは固定期間中の金利水準です。
・ 固定期間選択型であれば固定期間終了後
金利が上昇するリスクがあります。
金利上昇は誰にもわからない
なので、住宅ローン商品を選択する際に、返済額を少なくする、ということだけでなく、金利が上昇した場合に返済がどのようになるか、ということも含めて判断する必要があります。
ある程度金利が上昇しても返済を続けられる方と金利が上昇すると返済自体困難になるという方ではとれる金利変動リスクは異なります。
金利は当面上昇しない、上昇したとしても大きくは変わらないという希望的観測で変動金利を選択される方もいらっしゃいますし、そういった商品を勧められることも多いです。
ただ、金利上昇については、予想は自由ですが、誰にも分からないと考えたほうが良いです。
住宅ローン適用金利は上昇すると、場合によっては当初予定していた総返済額と何百万円という差がでます。
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しっかりとした情報収集を
変動金利や期間選択型の商品を選択することを否定するわけではありません。ただ…
自分が住んでいる地域で利用できる住宅ローン商品としてどういう選択肢があるのか、という情報収集をしっかり行い、金利タイプなども全期間固定金利型の商品など含め検討したうえで決めないと、のちのち
「住宅ローン商品の選択を間違った~」
という後悔をすることになるかもしれません。
そして、マイホームは大きな買い物ですから、失敗すると人生そのものに与える影響も大きいです。(執筆者:吉満 博)