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いよいよアメリカ大統領選挙ですが
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三角保ち合いの先端とアメリカ大統領選挙日が重なっています。とても不思議ですね。なぜ重なるのでしょうか?
今回のアメリカ大統領選挙は11月8日です。一目均衡表の雲のねじれとトレンドラインのぶつかるところ三角保ち合い先端と、対等数値がみごとに重なっているのです。
この不思議な現象はいったい誰が作っているのでしょうか?
さて、ここから11月前半まで身動きがとれない相場が続き、上は1万7,000円、下も1万6,500円いかないくらいでの上下500円ない幅で行ったり来たりするという可能性が高くなってきています。
では、アメリカ大統領選挙までに日経平均が上放れ上昇するには どういうシナリオになれば良いのでしょうか。
日本の為替が円安になるために
これはまず、日本の為替が円安にならない限り上には行けないという状況です。
日本の為替が円安になるためには何が起爆剤となりえるのでしょうか?
ひとつは、アメリカの利上げです。ただ大統領選挙前に利上げは想像できません。
それから二つ目は、日銀による極端な金融緩和です。中途半端では動きませんので、極端な、円の価値を下げるような、大型金融緩和が11月の頭までに起こるかといったら、これもちょっと想像できません。
おそらく普通の生活をしている私たちが、「経済状況が良くなった」と実感できたり、何か爆発的なことを起こすような要因は現段階での日本にはないと思います。
日本国内単体で、日経平均が上昇していくということは考えづらい相場環境になっていますので、上は限定的だと思います。
では「下は?」というと下へのリスクはいつ出てくるかわかりません。中国・ドイツ銀行などの要因もありますし、いつ何時、天変地異が起こるかわかりませんから 下は常に警戒しておかなければなりません。
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外国人から見てみると…
今の日経平均の現状というのはドル換算で見たときに 圧倒的に高すぎます。
現状が1万7,000円で、為替を103円50銭とすると、
となります。
そしてリーマンショック後の日経平均の最高値2万1,000円。この時の為替が125円で168ドルです。
ということは、
2015年6月24日の一番高かった時の日経平均を外国人から見ると168ドルですね。そして、今の日経平均を外国人から見ると164.2ドルです。
という風に、外国人から見た日経平均価値を考えると ほとんどかわらないのです。
では2015年の6月に日経平均が約2万1,000円の時、当時トヨタが2.8兆円の営業利益をあげたと騒がれていた経済状況と、今の経済状況は一緒でしょうか? と考えたとき間違いなく違います。
ですが外国人から見ると、日経平均2万1,000円の時も今の1万7,000円も価値は同じだということなのです。
ひずみの起こる理由
そうなると、外国人からすると、今の日経平均が高すぎるので 日経平均に対して買いを入れようと思わない=必然的に上は限定的となってしまいます。
かといって、売り込めるかというと 日銀が買っているため、売り込めない状況です。ですから、このような「ひずみ」が起きてしまっているのです。
この1万7,000円という日経平均株価が妥当なのかということについては、2万1,000円のときに比べて1万7,000円がマイナス4,000円で20%ダウンしています。
計算上、外国人から見た正当な価格は、168×0.8 134.4ドルに今の為替をかけると1万3,910円となり、これが今の日経平均の正当な価格のはずです。
この乖離は約3,000円ですので、この乖離分が日銀が無理やり押し上げている金額ということになります。したがって、もし日銀が売ったら1万3,910円まで一気に日経平均が落ちるという意味です。
ということは 日銀が買った株の価格というのは1万3,910円のはずですので、1万7,000円までの乖離分、日銀は含み損を抱えているということになります。
このパーセンテージは1万3,910÷1万7,000 19%~18%の含み損です。
投資家も離れてしまう現状
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ここから日経平均が上がる要素はというと、日銀が買う以外にありませんのでやはり、どんどん上値追いしていくというのは想像できません。
かといって水戸黄門の印籠のごとく日銀の買いが入る為、下げることもできないという非常につまらない相場となっており、完全に投資家が離れているという現状です。
その証拠に、売買代金が1兆6,000億から1兆7,000億と冴えないです。売買代金が2兆円以下というのはアベノミクスが始まる前の出来高水準です。
アベノミクスが始まってからは2兆円3兆円オーバーですので、現在は、良い時の半分くらいの売買代金になってしまっています。
この相場が続いた先の、11月8日大統領選挙後、日経平均がどう反応するのか、大きなうねりとなって大相場がやってくるのか、注目です。
そして何と言っても、一目均衡表の雲のねじれと、トレンドラインの三角保ち合いと、対等数値が重なった11月8日の不思議な関係を 興味深く見守っていきましょう。(執筆者:城 晶子)