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答えは正解で不正解
生命保険営業の人から一度は聞いたことのあるセリフ、
確かに年齢が1歳上がると保険料が少し上がるので、誕生日前に契約したほうがいいかな、と思い契約された方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この質問に対する答えは、正解でもあり不正解でもあります。
答えへと導くポイントは3つで、
(2) 商品
(3) 健康状態
があげられます。
(1) 契約年齢 やっぱり1歳でも若いほうがおトク、ただし例外も
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まず1つ目の契約年齢ですが、一般的には一生涯の払い込みとなる「終身払い」も、60歳や65歳など払い込み期間が決まっているものも、1歳でも若いほうが一生の払い込み総額は安くなります。
具体的に保険料の安さに定評がある、オリックス生命の医療保険で比較してみます。
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条件
・ 1入院の支払限度日数60日型
・ 特定疾病払込免除特則あり
・ 三大疾病無制限プラン
・ 先進医療特約付加
の場合で、性別は男性、平均寿命の80歳まで支払うと仮定します。
終身払の場合
【契約年齢】 20歳 保険料月額1,380円 80歳までのトータル支払 993,600円
【契約年齢】 40歳 保険料月額2,549円 80歳までのトータル支払 122万3,520円
【契約年齢】 60歳 保険料月額6,088円 80歳までのトータル支払 146万1,120円
お気づきでしょうか?
実は0歳で契約すると、80歳までのトータル支払は20歳で契約するより高くなります。
0歳から2歳までは入院や死亡のリスクが3歳以降より高いため、0歳、1歳、2歳は、3歳の子供より保険料が高いのが一般的です。
ちなみに3歳だと
【契約年齢】 3歳 保険料月額1,027円 80歳までのトータル支払 94万8,948円となります。
それから、一生涯の払い込みより、60歳や65歳など、払込期間が決まっているほうが、トータルの払込総額は安くなります。
これは預けたお金を保険会社が運用して殖やせる、という考えです。
(2) 商品 その医療保険、時代遅れかも
2つ目のポイントである商品ですが、実は商品によっては若いうちに入らないほうがいい、ケースもあります。
特に医療保険やがん保険などは医療技術の進歩とともに、いい保険商品がどんどん販売されています。
20年前の入院保険であれば、入院7日目からしか給付金が出ないという可能性もあるので、入院が短期化した現在、入院だけであれば何もお金が受け取れない、ということも。
「標準生命表の改定」で11年ぶりに改定があります
また何年かに一度「標準生命表の改定」が行われ、2018年4月に11年ぶりに改定がある予定です。
定期保険や終身保険は値下げの可能性があり、医療保険やがん保険は値上げの可能性があります。
そうなると特に掛け捨ての定期保険などは、何年か前に入ったものより、2018年4月以降のほうが安くなる可能性もあります。
死亡保険である終身保険に関しては、本来は1歳でも若いうちに加入したほうがいい保険です。
ただ今回のような値下げの可能性がある場合は、値下げを待ってからの加入が得策かもしれません。
(3) 健康状態 健康だと保険が安くなる
3つ目の健康状態ですが、保険は健康でないと、通常より保険料が高くなったり、加入ができなかったりする商品です。
逆にタバコを吸わない、BMIが標準の範囲内、血圧が正常値、といった健康な方に対して健康体割引を適用している会社も多く存在します。
例えば今の保険に加入した時はタバコを吸っていたけれど、子供が生まれたことをきっかけにタバコをやめた方などは、今保険に入り直すほうが安くなることもあります。
年齢や性別、会社や商品にもよりますが、割引率は10%~30%程度。
保険を安くするためにタバコをやめた人も実際にたくさんいらっしゃいますので、ご自身の健康のためにも禁煙を考えてみてはいかがでしょうか?
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まとめ
以上をまとめると、保険は1歳でも若いうちに入ったほうが保険料は安いが、商品によっては時代に合わないものになる可能性がある。
そして、何よりも健康であることで初めて保険に加入したり、見直したりできるので、健康な体を維持できるように気をつけてください。(執筆者:水谷 文枝)