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在宅介護で必要になる「福祉用具」
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要介護、要支援の認定を受けたとしても住み慣れた自宅で、穏やかに自分のペースで過ごしたいものです。
在宅での生活を支えるためのひとつとして、福祉用具を利用するという方法が考えられます。
上手に利用することで、自宅で支障なく生活を続けていくことが可能となります。
福祉用具を利用するには、知っていないと損してしまうこともありますので、説明させていただきます。
福祉用具の利用方法について
身体状況に合わせて、福祉用具を利用し不便と思っているところを改善することが可能となります。介護保険制度としての利用としては、レンタルや、購入です。
福祉用具貸与(レンタル)
介護保険の認定を受けている人が、必要な道具をレンタルして利用できます。
・ 特殊寝台付属品
・ 車椅子
・ 車椅子付属品(要介護2以上)
但し特例として「軽度者に対する福祉用具レンタル」その限りではありません。
例えば、医師が必要と認められるとき、市町村が確認しているときなど。
・ 手すり
・ 段差解消商品
・ スロープ
など
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福祉用具購入
介護保険サービスを利用した購入と一般的に購入する方法があります。
介護保険サービス(特定福祉用具販売)
衛生面や心理面で再利用が難しい体に直接触れる商品が特定福祉用具として定められており、1割負担(所得により2割負担)で必要な商品を購入することができます。
生活保護者は保護費より介護扶助をうけることができます。ただし10万円を超える費用は全額自己負担となります。
4月から3月までを1年とし、10万円が利用できることとなっており、1年に10万円の助成金を利用したとしても、また4月にはまた助成金が10万円つきます。
購入のときの注意点
同じ商品は、消耗磨耗することで再度購入が認めらる場合がありますが、購入する際には、先々のことを想定して商品を購入することをお勧めします。
(例)シャワーチェアーの購入を検討
今は背もたれも肘掛も必要ないと判断し、背もたれも肘掛もないタイプのシャワーチェアーを介護保険サービス「特定福祉用具購入」を利用し購入したとします。
しかし、すぐに身体状況に変化が見られ背もたれ、肘掛のついたものが必要になり再度購入しようしたときに自己負担が発生してしまう可能性があります。
介護用品の購入の際には、現状の身体状況と合わせて今後の身体状況を想像して選ぶようにしましょう。
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購入できる商品
・ 腰掛便座(ポータブルトイレ)
・ 入浴補助用具
・ バスボード
・ 入浴台・入浴用介助ベルト
・ シャワーチェアー
・ シャワーキャリー
・ 浴槽用手すり(グリップ)
・ 浴槽内椅子(浴槽台)
・ すのこ
などが対象商品となります。
介護保険の対象となるかどうかは、届出を事業所が提出しているかどうかが必要です。
介護保険外の購入商品
レンタルなんて誰か使っていた商品なんて利用したくない。
と車椅子や歩行器などレンタルできる商品を購入するかたがいます。
しかし、今後のことを考えますと身体状況に合わせた商品をそのつど変更することができるのでレンタルできる商品はレンタルすることをおすすめいたします。
他にもメンテナンスを無料で受けることや、消耗したときには新しい商品に交換してもらえるというメリットがあります。
人それぞれいろいろな考え方がありますが、購入した商品が体に合わなくなった時に再度購入しなおし、一部壊れたときにはメンテナンス代金が発生するなど、費用面でも得となる可能性があります。
ホームセンターで福祉用具の購入は可能
お手軽に購入できるので楽に商品を手に入れることが可能ではありますが、介護保険を申請しケアマネージャーに頼んでから福祉用具を購入すると商品の1割または2割で購入することができます。
知らずに早々にホームセンターで購入してから、お金を返してほしいと市役所に行っても難しいので注意しましょう。
まとめ
特定福祉用具購入を利用して福祉用具を購入するとき、
となります。
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まずは相談
今後の身体状況を想定しながら、購入することが必要ですのでぜひ担当のケアマネージャーや介護保険窓口、包括支援センターなどにまずは相談しましょう。
福祉用具を有効に利用できるように、専門職の人に相談していくことが大切なこととなります。
相談するときには、困っている点やこんなものがあれば便利だと思うなど、具体的に説明すると伝わりやすく、最適な介護用品を紹介してもらえます。
上手に説明ができなくても担当者のほうからいろいろ確認してくれるので安心して相談ができますよ。ご本人が思いもよらない便利な介護用品も紹介してもらえるかもしれません。(執筆者:佐々木 政子)