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医療保険と医療特約
入院や手術に対する経済リスクに備えるために、医療保険を検討する方も多いでしょう。
すでに生命保険に加入している方ならば、医療特約を付加するという選択肢もあり、契約を一本化することも可能です。
では、医療保険と医療特約、
のでしょうか。
今回は、医療保険と医療特約それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
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保険の主契約・特約の違い
保険は、主契約と特約で成り立っています。
主契約とは、保険の基礎となる部分です。
特約とは、上乗せ保障部分です。
ほとんどの保険会社が、単体の「医療保険」と何らかの保険に上乗せする「医療特約」を用意しています。
医療保険が一般的なものとなったのは、2001年頃です。それまでは第三分野保険の販売に規制があったため、医療特約で備えるのが一般的でした。
医療特約のメリット
医療特約として契約するメリットは、前述したように契約を一本化できるということにあります。
・ 保険証券が1通にまとまるので管理がラク
・ 保険料の引き落としが複数の日にまたがることもない
また、保険事故が起こったとき、1社に連絡すれば済むのも便利です。
医療特約のデメリット
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一方デメリットとしては、主契約と紐づくため制約を受ける点にあります。
例えば主契約を解約すれば、特約も消滅します。特約だけを継続することはできないのです。
払済保険や延長保険へ変更したときも同様で、特約は消滅してしまいます。
特約が上乗せされていることで主契約の見直しも難しくなってしまうのです。
主契約の保険料の払い込み期間を一定の年齢までにした場合(60歳・65歳払済など)、医療特約の保障を継続させるためには
です。
医療保険がおすすめ
医療特約にもメリットはありますが、やはりどちらかで迷ったら面倒でも医療保険に契約することをおすすめします。
複数の保険の把握・管理は大変ですが、いざというとき見直ししにくいというのは大きなデメリットです。
単体の保険は見直しやすい
必要な保障はライフステージによって変わります。単体の保険を組み合わせて設計すれば、後々見直しがラクです。
20年ほど前に契約した医療特約をお持ちの方
現在の医療制度や実情に合っていない古い保障内容となっているおそれがあります。
例えば、古い契約の中には、入院を5日以上しなければ入院給付金がおりないというものもあります。
日帰り入院も増え、入院が短期化している現状に合った保険でなければ、いざというときに、せっかくの保険がなんの役にも立たないおそれがあることを知っておかなければいけません。
保険の内容を把握する大切さ
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今回のお話は、医療保障だけではありません。
・三大疾病保障保険、三大疾病保障特約
・がん保険、がん特約
などに対しても同じことが言えます。
ただし、複数の保険に加入するということは、しっかり管理しなければ保障が重複してしまうおそれもあります。
加入した保険の内容をしっかりと把握し、無駄な保険料を払うことのないよう注意してくださいね。(執筆者:近藤 あやこ)