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外貨預金とFXの違い
外貨預金は銀行で取引できる「外貨の預金」です。
日本円を米ドルや豪ドルといったメジャーな通貨に換えて預けることで、高利率の恩恵にあずかろう、というのがメインの使い方です。
また、円安となった時には為替差益が期待できます。
FXは、FXの取扱会社に口座を開くことで行うことができます。
FXの使い方はさまざまですが、一日に何度も短期売買を繰り返す方法から中・長期にかけて外貨を保持する方法などがあります。
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外貨預金は手数料が高い
外貨預金もFXも「外貨を利用して利益を出す」ということが主軸となりますが、注目するポイントは「日本円を外貨に換えた時にかかる手数料」です。
とある大手銀行をチェックしてみると、先ほど挙げた米ドルは、外貨預金の中でも一番手数料が低いのですが、それでも片道50銭(1米ドルあだり)程度かかります。
1万ドル換えるとして5,000円の手数料、往復で1万円の手数料ですから、これを金利(年1%程度)だけでペイしようとすると、かなり時間がかかることが分かるかと思います。
豪ドルはさらに手数料が高く、片道1円(1豪ドルあたり)となっています。
FXの手数料(スプレッド)はこんなに少ない
一方、FXでは外貨預金の「換金手数料」にあたるものの代わりに、スプレッドというものが存在します。
スプレッドとは「通貨を売るときの値段と買う時の値段の差」のことを言います。
スプレッドは常時変動していますが、それでも外貨預金の手数料よりははるかに安く、2銭~5銭(1米ドルあたり)程度となっています(時間帯によって大きく上がるときもあるので、取引の際には注意が必要です)。
豪ドルはもう少し高いですが、やはり外貨預金の手数料に比べるとはるかに少ないです。
スワップポイントで稼ぐ
FXの稼ぎ方の一つに、スワップポイントで稼ぐ、という方法があります。
これは日本円と外貨との金利差を利用し、その差益を得る方法です。
例えば日本円での金利が0.1%、豪ドルでの金利が3%だとした場合、その差を得られるイメージです。
日本は世界的に見てかなり低金利の国ですから、ニュージーランドや南アフリカといった高金利の国との通貨ペアで取引をすると、多くの利益を得やすいです。
例えば2018/1/29現在、とあるFX会社における日本-南アペアでの買いスワップは140円/10万通貨です。
南アランドを1万通貨保持するのに必要なお金は90万円程度ですから、それに対して(スワップが1年間全く変わらないと仮定して)年間で5万1,100円の利益を得ることができるのです。
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注意! 為替差損とスワップの逆転化
これらの取引を行うにあたり、注意してほしい点が2つあります。
ひとつは、為替差損が出る可能性がある、ということです。
いくらスワップポイントで利益が出ても、大幅な為替変動があるとその利益も消し飛んでしまいます。
もう一点、スワップポイントはわりとちょこちょこ変わっていくので、気が付いたら自分の持っている通貨ペアだとマイナススワップになっているということも。
必ずこまめに確認しましょう。(執筆者:上坂 亮子)