世界でも有数の長寿国となった日本。長期化する老後に備えてできることのひとつとして今注目を浴びているのが、任意加入の個人型確定拠出年金「iDeCo」です。
今回は「iDeCo」とは何なのか?どんなメリットやデメリットがあるのか詳しくご紹介します。

目次
「iDeCo(イデコ)」とは
「iDeCo(イデコ)」とは「個人型確定拠出年金」のことです。
加入は任意で、毎月一定額の掛金を拠出(積立)し、投資信託などで運用した資金を、60歳以降に年金や一時金として受けとることができます。
長寿国となり長期化した老後に備えて、国民年金や厚生年金などの公的年金だけでなく、自分自身で老後資金を用意しておくことが大切です。
資金形成方法のひとつとして活用できる制度である「iDeCo」のメリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。
「iDeCo」のメリットとは
老後資金を自分で作るための制度である「iDeCo」は、どんなメリットがあるのでしょうか。
掛金が全額所得控除対象
最大のメリットのひとつが積み立てた掛金の全額が所得控除され、所得税と住民税が軽減されることです。
例えば、毎月1万円を掛金として積立した場合、全額が所得税(10%)と住民税(10%)の税額軽減対象となり、年間2万4,000円の節税につながります。
運用益も非課税
通常、投資信託などの金融商品を運用した場合、売却益や分配益などの運用益には20.315%課税されますが、「iDeCo」であれば、運用期間中に得た利益には非課税で再投資されます。
受け取るときも控除対象
「iDeCo」で運用した資産は、60歳以降に年金か一時金として受け取ります。年金の場合は公的年金等控除の対象、一時金の場合は退職所得控除の対象となるので、受け取る際にも節税メリットがあると言えるでしょう。
「iDeCo」のデメメリットとは

節税にもなりメリットが多い「iDeCo」ですが、デメリットもあります。始めてから後悔しないためにもきちんとデメリットについても理解しておきましょう。
60歳までは引き出し不可
一度加入すると60歳までは積み立てた資金は引き出せません。原則、途中解約も認められていない点も注意が必要です。
「iDeCo」が老後資産形成を目的とした年金制度であることを理解して加入しましょう。
手数料がかかる
金融機関によって異なりますが、「iDeCo」に加入する時に支払う手数料と、毎月口座管理費として支払う手数料が発生します。
税制優遇のメリットを活かすためにもコストの低い金融機関を選ぶことも大切です。
まとめ 節税しながら老後資金は自分で作る「iDeCo」に注目!
「iDeCo」は、掛金が所得控除されることで節税にもつながります。
メリットやデメリットをしっかりと理解したうえで、豊かな老後生活を送る資産形成方法のひとつとして「iDeCo」を考えてみてはいかがですか?(執筆者:千葉 広子)