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入院して本当に困るのは長期入院
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先日の入院一時金の記事でもお伝えしましたが、入院日数の短期化に伴い、短期入院への備えが重視される傾向にあります。
1回あたりの入院給付日数60日の保障が、当たり前のように提案される昨今。
でも入院して本当に困るのは、長期に渡る入院の経済的ダメージではないでしょうか。
そこで今回は、長期入院にも備えられる保険についてお伝えさせていただきます。
入院期間が60日を超える疾病は、結構あります
「2014年厚生労働省の患者調査の概況」によると、入院期間が60日を超える疾病は、以下になります。
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精神疾患や、アルツハイマー病の入院日数が、かなり長期間に渡ることがわかります。
該当する確率は非常に低いですが、こうなると60日型の入院保険では全く足りません。
長期に渡る入院にも備えられる保険
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入院が長引きそうな疾病に対して、長い入院保障を得られるのが、チューリッヒ生命の終身医療保険プレミアムDXです。
3大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の入院保障を無制限にできる会社は多いのですが、この保険は特約をつけることで、7大疾病(3大疾病に加え、糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患)も無制限にすることができます。
またストレス性疾病の入院期間を365日まで延長することもできます。
【35歳男性】でシミュレーション
比較するのはオリックス生命の医療保険「新CURE」です。
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保険料はチューリッヒ生命とほとんど変わりません。
オリックス生命の医療保険は、糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患の入院保障は120日間で終わり、ストレス性疾病の保障は、通常の病気と同じ60日間と、チューリッヒ生命に比べて条件が劣ります。
チューリッヒ生命は昨年9月、医療保険の見直しがあり、30代40代が加入しやすい保険料となりました。
30代40代の方は、検討する価値があるのではないでしょうか。
61日以上の入院を保障する保険
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変わったところでは、61日以上の入院を保障する、楽天生命の楽天ロング、という商品もあります。
この保険、何が変わっているかというと、最初の60日間は入院保障が全くありません。
です。
保険料は同じく35歳男性の場合、月々945円とお手頃です。
ただ長い入院になった場合にはいい保険ですが、入院期間60日までの場合は1円も受け取れません。
預貯金がしっかりあるので60日までの入院なら経済的に困らないけれど、長くなると困る方向けの保険です。
バランスが大事
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医療保険は、短期入院や長期入院のどちらかに偏ることなく、両方にバランスよく備えられ、さらに保険料が手頃なものがベストです。
加入中の医療保険があれば、入院日数が何日まで受け取れるか、確認されてみてはいかがでしょうか?(執筆者:水谷 文枝)