身内が要介護状態となり、入所施設を探す時にはさまざまな施設がありますよね。
一見すると同じような施設ばかりに見えるかもしれません。
外見だけではなかなか判断がつきにくいものですが、いくつかのポイントを抑えておくことにより、施設の「質」が見分けられるようになります。
適当に選んで後悔しないためにも、大切なポイントをしっかりとおさえておきましょう。
目次
コツ1:入所施設に求めるものは何か
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入所施設にもさまざまな種類がありますが、まずは入所施設に対してどのような内容を求めたいのかを考えておく必要があります。
「入所中も本人に適したリハビリ提供を希望したい」場合… 介護老人保健施設が適している
「リハビリよりも費用が安めの施設を重視したい」場合… 特別養護老人ホームや有料老人ホームが適している
その点をまずは明確にしておかないと後悔する可能性があります。
と特別養護老人ホームや有料老人ホームに言っても仕方がありませんよね。
専門的な要素が含まれていますので、その分介護老人保健施設の費用は少々高めに設定されています。
コツ2:職員の行動に注目

ほとんどの介護施設は事前に施設内を見学させてもらえることが多く、日常の様子を見て入所を検討します。
施設内で働く職員も大型の施設であればあるほど大人数になっていきますが、基本的なこと
・ 会話
・ 利用者さんとのコミュニケーション
など…がしっかりとできているかを観察しておきます。
フロア内で大声で喋っていたり、走り回っているような職員が多い施設は要注意です。
短時間では判断がつきにくいので、あえて忙しい時間帯(食事や入浴介助時など)に見学してみてもよいでしょう。
コツ3:利用者さんの様子もみておこう

介護職員の様子も気になりますが、一番その施設の様子を映しだしてくれているのは、実際に生活をしている利用者さんの表情です。
施設では時間に応じてサービスが提供されていますので、忙しい時間帯や緊急時の対応などで介護職員は走り回っていることもあるでしょう。
介護職員が少ない現状がありますので人手不足の時間帯はどの施設でも回避できない問題点ではありますが、施設によって対応の仕方に違いがあります。
入所されてから後悔をされない為にぜひチェックしていただきたいポイントです。
慌ただしい中で利用者さんがひとりでぽつんとしている状況が長く続いているという場合があります。
「ちょっと待ってね」と言ったまま職員に忘れられていたり、流れ作業のように扱われているケースも中にはあります。
介護職員が忙しい中でも利用者さんのことを気にかけている姿は伝わってくるものです。
利用者さんの表情から信頼できる雰囲気を感じることができたら、そこは安心して過ごすことができる可能性が高いといえます。
コツ4:施設ケアマネージャーとの相性チェック
入所施設に入ると、それまで担当していた在宅ケアマネージャーからそれぞれの施設ケアマネージャーへと担当が交代します。
入所中はそのケアマネージャーとのやり取りとなりますので、自分が求めることをしっかりと対応してもらえる人かどうかをチェックしておきましょう。
コツ5:設備がきちんと手入れされているかを確認
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施設にはさまざまな設備や物品がありますが、見学の際には簡単にチェックする癖をつけておきましょう。
特に、日常から使用しているベッドや車椅子は、汚れやすい傾向にあります。
そして、床や居室内の汚れなどもチェックしておくと、日頃から掃除がきちんとおこなわれているかどうかがわかります。
入所前の確認が大切
入所施設は職員の質や日頃からの心がけによりずいぶんと差がでてきます。
一見すると同じように見える施設でも、場所によってさまざまな内容が見えてくると思います。
特に自分の求めている内容をしっかりと決めておくと、それに限りなく近い施設を見つけることにもつながるでしょう。
入所してから初めて見えてくる部分もあるかと思いますが、全く何も意識せずに施設を選んでしまうと
・ 再度新しい施設に移ることは余計な時間や費用もかかる
ということにも、なります。
入所施設を決める前にひとつひとつを意識して確認しておくことが、よりよい施設選びに失敗しないコツです。(執筆者:佐々木 政子)