特に常時介護が必要な場合には、介護保険施設や有料老人ホームを思い浮かべる人が多いでしょう。
介護が必要になった時の住みかとしては、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)という選択肢もあります。
元気な人しか入居できないと思いがちなサ高住ですが、実は看取りを行うところもあります。
そこで、今回はサービス付き高齢者住宅について紹介します。

目次
サービス付き高齢者向け住宅とは
サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者住まい法の基準によって登録されたバリアフリー対応の高齢者向け賃貸住宅です。
民間の授業者などによって運営され、都道府県単位で認可・登録されています。
個室の広さは原則25㎡以上ですが、多くの施設では18㎡ほどとなっているのが現状です。
サ高住で受けられるサービスは、「安否確認」と「生活相談」が基本です。
ケアの専門家が少なくとも日中、建物内に常駐して入居者に対応します。
介護保険施設ではないため、訪問介護や通所系サービスなどの在宅サービスを併用することができます。
入居対象となるのは、60歳以上で自立可能もしくは介護度の軽い人で、基本的には自分の身の回りのことが自分で行える人です。
独自の入居条件を設けているところも多いので、実際に入居を希望する場合には、施設に詳細を問い合わせましょう。
看取りまで行える「介護型サ高住」

サ高住の中には、各自治体から介護保険の特定入居者生活介護の指定を受けた「介護型サ高住」と呼ばれる施設もあります。
介護型では、個人に合わせたケアプランによるサービスを24時間体制で受けることができます。
排せつや入浴などの生活支援や身体介護が受けられ、認知症に対応しているところも多いでしょう。
中には、看取りに対応しているところも出てきています。
実際に看取りまで行っているサ高住としては、株式会社シルバーウッドの運営する銀木犀が有名です。

最近はテレビでも紹介され、話題となりました。
今後は終の棲家としての役割を担う可能性も高い
平成28年度に行われた調査によると、介護型サ高住はサ高住全体のわずか8.6%とまだその数は多くありません。
しかし、介護を必要とする人は年々増えてきており、今後もますます増加することが見込まれています。
介護保険施設や有料老人ホームに比べると、自由度の高いサ高住は終の棲家としての役割を今後担う可能性もあるでしょう。
今後の動きに注目し、将来の住まいの候補に加えてみてはいかがでしょうか。(執筆者:中村 楓)