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大人用紙オムツは高額
大人用紙おむつは赤ちゃん用の紙オムツと比べると高額ですよね。
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20枚で1,618円ですから一枚約80円の計算です。
寝たきりの人だと、月にすると1万円近くするのでしょう。
しかも、紙オムツだけを単独で使用するのでなく、パットを使用して排尿のみを吸収して排除することもありますので、費用はかなりかさみます。
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排泄に関する用具は他に何が必要? その金額は?
施設などでできても、家庭ではできないことがあります。
例えば、介護負担を軽減するため排便を拭き取る際は、洗って消毒して繰り返し使用する蒸しタオルは一般的に家庭では使用しません。
その代わり市販のお尻拭きを使用します。使い捨てで便利な分、費用はかなりかかります。
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赤ちゃんのお尻と違い、大人のお尻は大きく量も多いのでたくさん使うことになり、あっというまに消費してしまいます。
また、場合によっては厚手・大判タイプのものを使用する人もいますが、さらに高額になってしまいます。
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あとはお尻を洗浄するためのボトルも必要になってきます。
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消耗品ではありませんので、一度購入すれば長く使えます。
しかし、少しでも節約しようと思えば食器洗い洗剤のボトルでも代用できると思います。
紙オムツが医療費控除の対象になる!?
ここまで排泄に関する消耗品や道具についてお話をしてきましたが、家庭で介護はオムツ代だけではありません。
少しでも安くできる方法があれば、その方法を活用したいですよね。
そこでおすすめする制度が「医療費控除」を対象とする方法です。
では、そもそも医療費控除とは何なのでしょうか?
簡単に言えば、所得税の一部が戻ってくる制度です。
医療を受けた際に掛かる費用の合計が年間で10万円を超えた時、または所得金額の5%を超えた時に、申請をすると税金の一部が戻ってくるのです。
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オムツ使用について医師が必要であると認めた場合に限り、紙オムツやパットがこの医療費控除の対象となるのです。
申請する方法について
最も重要なことですが、主治医に相談して「オムツ使用証明書」を書いてもらいます。
これがなければ、いくらたくさんのオムツを使用したとしても対象にはなりません。
次に、紙オムツ等を購入した際の領収証を保存しておきます。
最後にいよいよ申請です。毎年2月16日~3月15日の確定申告の際に税務署に申請するのです。
オムツ使用証明書は下の画像のようなイメージです。
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施設に入所している場合はどうなるの?
特別養護老人ホームや介護老人保健施設ならオムツ料金自体が利用料金の中に含まれていますので、この「医療費控除」には該当しません。
ただし、在宅介護でデイサービスやショートステイに通う場合であれば、医療費控除の対象になります。(ショートステイの場合は事業所のオムツを使用しますので、自宅で使用するオムツが対象になります)
考え方としては、完全に施設入所なら医療費控除の対象外で、在宅介護をしながら時々外部のサービスを利用するなら医療費控除の対象になります。(執筆者:陽田 裕也)