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日経平均とは何か
日経平均は日本を代表する株価指数の1つです。
日経平均の指数の動きから、相場全体のトレンドを判断するのに使用されます。
多くの投資家は、個別銘柄の株価まで細かくチェックしていなくても、日経平均株価は知っているという方が多いと思います。
日経平均は、日本経済新聞社が東証一部に上場している企業から、225銘柄を選んで株価を算出したものです。
日経平均採用銘柄は、年に1度見直しされる
日経平均採用銘柄は、ずっと同じではありません。
採用されている銘柄が上場廃止や合併されたときは、新しい銘柄が採用されます。
この他にも年に1度定期的に見直されます。
日経平均に採用されている銘柄は、各業種の代表的な企業です。
定期見直しは9月から10月にかけて行われ、入れ替えられる銘柄はきちんと発表されます。
実際の入れ替えは10月1日にされ、市場が休場のときには翌営業日に行われます。
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日経平均採用銘柄に注目する理由
日経平均採用銘柄が注目される理由は、機関投資家の売買動向につながるからです。
日経平均指数に連動されているETFや投資信託も、運用している銘柄を入れ替える必要があるからです。
他の機関投資家も売買する可能性ができます。
日経平均の値動きは、自分たちの運用成績と比べられるときに使用されることがあります。
日本の大型株で運用されている投資信託では、日経平均のチャートと投資信託のチャートを比べた運用報告書などを見かけることがあります。
日経平均の値動きよりも上回る運用成績なら問題ないのですが、日経平均よりもあまりにもかい離した下回る運用成績だと顧客の信用を失います。
そのため、運用する銘柄を決めるときに日経平均採用銘柄から選ぶケースが増えるのです。
そうすることで、日経平均とのかい離を少なくすることができるからです。
近年では、日銀や皆さんの年金を運用しているGPIFも日経平均採用銘柄を購入しています。
日経平均採用銘柄の4割は日銀が保有しているのです。
日経平均採用銘柄を購入するメリット
初心者などが、銘柄選定に迷ったら日経平均採用銘柄から選ぶのも良いでしょう。
各業種の代表的な企業なので、有名な大企業が多く初心者でも購入しやすい銘柄が多いです。
また、日銀は購入する銘柄を日経平均採用銘柄かTOPIXと決めています。
日銀は資金を運用しているわけではなく、詳細な理由は不明ですが、金融政策の1つとして購入しています。
そのため、購入した銘柄をすぐに売る必要はありません。
4割も保有しているということは、下がりにくいことにもつながります。
長期保有で配当などが目的の人には、投資しやすい銘柄です。
短期的な売買で利益を得たい人には、新しく採用された銘柄が入れ替えられる前に購入する方法があります。
新しく採用された銘柄には、機関投資家の多額の買い注文が控えているので、短期的な値上がりが期待できます。(執筆者:成田 恵)