超低金利時代が続く中、銀行預金で受けとれる利息の少なさに嫌気がさします。
定期預金で少しでも高い利息を目指すのもいいですが、「個人向け国債」も選択肢の1つです。
投資に興味があるけど、元本割れだけはどうしても避けたい方にもお勧めできる「個人向け国債」をご紹介します。
目次
そもそも国債とは?

国債とは国の発行する債券です。
ですから、国債を購入するとは、日本という国にお金を貸すということを意味します。
簡単に言うと、国にお金を貸して、その対価として利息を受け取るわけです。
そして、「個人向け国債」とは、国債の中でも、個人が買いやすいように特別に設計されているものです。
お金の運用先として、銀行や保険会社などの金融機関はたくさんの国債を購入していますが、「個人向け国債」は個人のみが購入可能であり金融機関は購入できません。
「個人向け国債」は普通の国債と何が違うの?

では、この個人だけが購入可能な「個人向け国債」は普通の国債と何が違うのでしょうか。
主な違いは、
・1万円から購入可能
・中途換金可能(1万円単位)
注目できるのは、「個人向け国債」は元本割れしない点です。
通常の国債でも満期まで保有すれば元本割れはしませんが、保有期間中に売却しようとすると元本割れをする可能性があります。
でも、「個人向け国債」では元本割れは絶対にしない設計です。
また、最低1万円から1万円単位という少額から購入可能になっているのも個人にはうれしい仕組みです。
さらに、1万円単位で部分的に中途換金もできるようになっているので、定期預金よりも解約しやすい性質もあるといえるでしょう。
金利は定期預金を上回るケースが多い

気になる「個人向け国債」の金利はどうなっているのでしょうか。
例えば、2018年11月に募集される「変動10年」という個人向け国債の金利は0.09%(半年ごとに金利は変動)です。
低金利時代が続いているのは、「個人向け国債」も同じであり、そこまで高い金利ではありません。
場合によっては、定期預金の特別キャンペーンで提示されるような銀行の金利には及ばないこともあるでしょう。
それでも、銀行の通常の定期預金よりはおおむね高い利息を受け取れそうです。
個人向け国債の注意点

このように元本保証もあり定期預金の替わりにも使えそうな「個人向け国債」ですが、注意点もあります。
1番の注意点は、最初の1年は原則として換金できないことです。
1年経過する前に解約できるのは以下の場合のみで、条件が非常に厳しくなっています。
・災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けた場合
ですから、1年以内に解約する可能性が少しでもある場合は慎重に検討してください。
また、「個人向け国債」は証券会社ではなくても、銀行で手軽に購入できますが、いつでも購入できるとは限りません。
「個人向け国債」は、発行される1か月ほど前に募集期間があり、その期間内に申込をすることで購入できます。
募集時期をインターネットや窓口でよく確認して、申し込みをしないと購入できません。(執筆者:潮見 孝幸)