制服やスーツを毎回クリーニングに出していると、お店まで出しに行く手間はもちろんのこと、経済的にも大変です。
そこで今回は家庭の手間と出費を少しでも抑えるために、制服やスーツを購入するときに確認したい「洗濯表示」の確認方法や型崩れしにくい洗濯方法、テカリ抑える裏ワザなどを詳しくみていきましょう。
目次
家庭で洗濯できるかどうかを知りたい
販売されている衣類の繊維にはさまざまなものが使われているため、手で触っただけでは、家庭で洗濯できるかどうかを判断することが難しくなっています。
そこで、衣類に表示するよう義務づけられているのが「洗濯表示」です。
衣類に縫い付けられているタグに記載されているほか、衣類に直接印刷されているものもあります。
では、この「洗濯表示」とは、一体どのように確認すればよいのでしょうか?
洗濯表示とは?

制服やスーツをはじめ、衣類のほぼすべてについている記号(マーク)のことです。
この洗濯表示記号を見れば、「洗濯しても大丈夫か」「どういう洗濯方法であれば大丈夫か」などがわかるようになっています。
とても簡単に説明すると、下記のマークが「洗濯処理記号(基本記号)」と呼ばれているもので、桶(おけ)の中に水が入っているマークになっています。

次に、下記のマークが、「処理・操作の禁止を表す付加記号」で、基本記号の上に重ねて記載することで、「基本記号が表す操作や処理を禁止する」という意味になります。

たとえば、

の上に、

の記号が重なると、

上記のようなマークになり、「洗濯することができない」という記号になります。
つまり、この記号がついている制服やスーツは、「家庭では洗濯できない」のです。
洗濯表示マークは他にもいろいろとありますので、消費者庁のサイトに目を通しておくと把握しやすくなります。
制服の多くは「洗濯OK」

「制服のクリーニング代がバカにならない」「家で洗濯できるようにしてほしい」など、かねてからの要望に応える形で、現在は「洗濯okな制服」が増えています。
同じ学校の制服なのに、洗濯できるものとできないものが存在する場合もあります。
そのため、購入してからの手間や出費を抑えるためには、購入前の洗濯表示マーク確認がおすすめです。
スーツについても、制服と同じように「家で洗濯したい」という要望が多くあり、「ウォッシャブルスーツ」という家庭で洗濯できる商品が販売されました。
こちらのウォッシャブルスーツ、とても便利なのですがいくつかの注意点がありますので、下記の項目で詳しくみていきましょう。
ウォッシャブルスーツとは?

家庭で洗濯することができる、画期的かつ経済的なスーツです。
ただし、ウォッシャブルスーツは汗のかきやすい春・夏用として販売されていることが多く、見た目に生地が薄いとわかる場合には就職や転職の面接などに不向きだと言われています。
また、冬に着る場合は「オールシーズン」「冬用」で、生地がしっかりした厚みのあるウォッシャブル商品を選びましょう。
制服やウォッシャブルスーツの洗濯方法
洗濯機で洗うときに、エマール(花王)やアクロン(ライオン)など、おしゃれ着用の中性洗剤を投入して洗濯すると、生地を傷めにくく美しく仕上がります。
また、洗濯するときは、洗濯ネットにきれいに畳んで入れると型崩れしにくいです。

このとき使う洗濯ネットは、大きすぎると洗濯している途中で洗濯物の形が崩れてしまいますし、小さすぎるものだとシワになってしまいます。
制服やスーツを畳んで入れて、少しゆとりがあるぐらいの洗濯ネットに入れるようにしましょう。
別途、洗剤や洗い方に指定のある場合は、そちらを優先してください。
制服やウォッシャブルスーツを長持ちさせる方法
洗濯ができる制服やウォッシャブルスーツも、洗濯を繰り返すうちに生地がくたびれて形が崩れていきます。
数回洗濯をしたら、クリーニングに出すようにしましょう。
クリーニングに出すことで、形が整えられたり洗濯では落ちなかった汚れが薄らいだりするため、美しい状態で長く着られます。
クリーニングに出す目安としては、1か月~1か月半ぐらいが目安のようです。
テカリを抑える裏ワザ
制服やスーツがテカテカとしてきたら、衣類用のブラシで繊維に逆らうようにブラッシングし、当て布をしてスチームアイロンをかけます。
このとき、当て布から少しだけ離してアイロンをかけるようにするのがポイントです。
また、制服やスーツを時々ブラッシングしてあげると、テカリ対策になります。
制服の「ドライウォッシュ」とは?

ドライウォッシュの商品は、乾燥機をかけることを前提につくられた商品
です。
そのため、従来の制服と比較すると形状を保つ効果が優れていて、乾燥機を使用したあとに普段通り吊るして干しても、シワになりにくくズボンの折り目なども消えにくくなっています。
そういった性質があるため、アイロンがけも不要という嬉しい特徴があります。
ただ、制服を中心に販売する方に話を伺ったところ、「ドライウォッシュ」となっている商品も、できれば乾燥機は控えたほうがよいとのことでした。
洗濯表示をよく確認してから、購入しよう
制服やスーツのクリーニング代で頭を痛めている人は、ぜひ今回紹介した「洗濯表示の確認」や「制服やウォッシャブルスーツを長持ちさせる方法」を参考にしてみてください。
制服やスーツを「もう買ってしまったよ!」という人は、買い替えのときに「洗濯表示」をよく確認し、購入することをおすすめします。(執筆者:山内 良子)