子どもが欲しい…そう思ったときに費用も気になります。
母子ともに健康で順調に出産できればいいのですが、なにかとデリケートな問題にぶち当たり、想定外の出費がかさんでしまうケースも珍しくありません。
今回は、出産ではどのくらいの費用がかかるのか、想定外の出費とはどのようなものがあるのかを出産経験のあるママさん達に伺ってきました。
目次
1. 地域
現在居住している地域で出産をするのか、はたまた里帰りして出産するのか…迷っている方もいるかもしれません。
実は、出産費用は都道府県で大きく異なります。
国民健康保険中央会『正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)』によると、
・ 1番高い都道府県は東京都の62万1,814円
・ 1番安い都道府県は鳥取県の39万6,331円
まさかの23万円差…これは出産する地域を選びたくなってしまいます。
正常分娩の平均的な出産費用(病院、診療所、助産所の合計)は、50万5,759円です。
最低でもこの額以上はしっかり用意しておかなければならないと考えておきましょう。
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2. 時期
出産する時間や季節によっても金額が変わります。
例えば、ゴールデンウイークのような連休中だと、割増料金がかかります。
さらに、深夜時間帯の分娩になると深夜料金がかかるので、平日の日中に出産した方よりも割高になります。
3. 分娩方法
妊娠出産はあくまでも病気ではないので、正常分娩の場合は、保険の適用外です。
従って、出産のための入院費用、分娩費用は全額自己負担です。
帝王切開をはじめとした異常分娩であれば保険適用となるため、保険金がおります。
しかしこれも、出産方法を誰もが選べるわけではないので難しいところです。
筆者は骨盤の形が悪く正常分娩が出来ずに帝王切開術での出産を経験しているのですが、誘発剤などの投与で入院をし、産後退院までの11日分、そして帝王切開の手術代で数十万円の保険金が貰えました。
健康優良児だった筆者ですが、このときばかりは保険に入っていて良かったと思いました。
第2子以降の異常分娩にかかる入院手術費用については、第1子出産から〇年後から適応…といったように保険各社が定めているので、一度確認をしておきましょう。
また、国からの出産一時金が42万円(参加医療保障制度対象外の施設での出産であれば40.4万円)が支給されるため、その差額分を支払うことになります。
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4. 想定外の出費
どんな場合に想定外の出費がかかるのか、出産経験女性に聞いたお話を紹介していきます。
むくみや高血圧という妊娠中のマイナートラブルの引き金になってしまうのが、妊娠中毒症です。
深刻な状態になってしまうと母子ともに危険となるため、入院になるケースもあります。
数か月入院してやっと出産を迎えたという方もいます。
その場合は丸々数か月の入院費用が必要になってしまいます。
入院を免れた女性も、投薬と血圧計の購入でお金がかかったといいます。
家電量販店で主人に血圧計を買ってきてもらい、その後便秘もひどくなって赤ちゃんが大丈夫な便秘薬などの投薬もしてもらいました。
そういった細々した出費が結構な額になったと感じています」(40代女性・公務員)
妊婦健診と出生前の検査にお金がかかる
出産にお金が…という以前のお話で、無事に赤ちゃんが育っているかどうかの経過観察といえる妊娠検診にお金がかかります。
自治体によって助成する内容が異なりますが、多くの自治体で補助される回数券が配布されています。
ただ、補助券ですべての検診費用が賄えるか…といえば、そうではありません。
また、検査にかかる費用に助成はないので実費。
高額な任意の検査もありますけど、多くの人がやっている一般的な検査だけ受けるとしても数万円はかかっていたと思います」(30代女性・会社員)
母子手帳交付までは医療費助成は一切受けられない
妊娠したといわれるのは、受精卵が着床してからです。
生理が来なくなって産婦人科を受診しても、母子手帳交付までは妊婦健診の助成などは一切受けられないので3割負担でエコー代などを負担します。
エコーと診察で毎回1万円程度かかり、はじめっから結構な負担になるな…と感じました(20代女性・求職中)
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制度はあるけど、準備も必要
子どもを望む気持ちだけでは妊娠できない…という現実がわかる話ばかりでした。
使える制度はしっかりと利用して、やりくりして妊娠出産をしています。
産前に限らず産後も出費はつきものですが、お金に変えられない最高の家族を授る瞬間です。
子のいない家庭の幸せ、子のいる家庭の幸せ…「幸せの定義」は人それぞれ違いますから、家族会議を重ねる必要があります。
備えをし覚悟を決めて、望む人生を目指してください。(執筆者:三浦 希枝)