多くの方は死亡保険や医療保険など、生命保険会社などが提供する保険に加入しています。
保険料の払い方は、毎月保険料を払い込む「月払」が一般的です。
保険料の払い方には、「月払」以外に「半年払」や「年払」があります。
「半年払」は半年に1回、「年払」は年に1回まとめて保険料を払います。
このような払い方の場合、1年間に払い込む保険料の総額が月払と比べて安く、特に年払の場合、月払と比べると2~3%程度安くなります。
ただし、その水準は保険会社によって異なってきますので、実際に保険へ加入する際は、営業担当者などに確認しておく必要があります。

目次
年払いはなぜ安くなる?
近年の低金利の状況下、月払を年払にしたからと言って、最大でも1年間早く保険料を払い込むだけですから、金利(利息)によるものだけでここまで安くなることはないわけです。
では、ここまで安くなる最大の理由としては、保険料の中に含まれる「付加保険料」が安くなるためです。
通常皆さまが払い込む保険料は「営業保険料」と呼ばれていて、その営業保険料は「純保険料」と「付加保険料」に分けることができます。
「純保険料」は保険の支払の財源に充てられるもので、「付加保険料」は保険会社が事業を行うにあたって必要な費用に充てられるものです。
そこで月払と年払で比べると、年払は1年に1回の払い込みである分、保険会社の事務負担やコストが少なくなります。
よって、年払の方が月払と比べて付加保険料が少なくて済むわけです。
この付加保険料の違いが年払の保険料の安さに反映されている、すなわち、年払の方が月払より安くなっているわけです。
「年払」のデメリット
年払のデメリットは、まとまったお金で払い込むことです。
手元のキャッシュに余裕がないとできません。
途中解約などで保険が終了した場合

とお考えの人もいます。
この点を心配する必要はなく、年度の途中で保険が終了した場合は、その未経過分については「未経過保険料」として契約者に返還されます。
なお、この取り扱いは、平成22年4月以降に契約した保険に適用され、それより前に契約した保険については未経過保険料が返還されませんのでご注意いただければと思います。
以上から、手許のキャッシュに余裕がある場合は、基本的に年払を選ばない理由は見当たりません。(執筆者:添田 享)