第3回目となる今回は、「つみたてNISA(ニーサ)」で買える投資信託という金融商品の特徴や概要について分かりやすく解説していきます。
初心者の方にも分かりやすいように進んでいきますので、楽しくお読みいただければ幸いです。
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目次
「つみたてNISA」の特徴である「積立」とは
「つみたてNISA」は、基本的に「積立投資(つみたてとうし)」という投資スタイルで行いますが、積立投資とは何でしょうか。
積立投資とは一般的に次のような内容を指します。
大変乱暴に言いますと、最初に「毎月、何を、いくら買うか」を決めたら後は数十年程度放っておくだけの投資スタイルです。
高額の資金がない方でも毎月コツコツと行うことができるので、初心者の方でも、気楽に投資を。
「頻繁な売買」<「放っておくだけ(積立投資)」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
意外かもしれませんが、投資家全体で見ると頻繁に売買を繰り返すよりも「放っておくだけ = 積立投資に徹するだけ」の方が運用成績が良い傾向にあることが統計から読み取れます。
これには人の持つ「損失回避性」という気持ちが影響していると考えられます。
つまり、安くなると「売りたい・買いたくなくなる」気持ちになります。
反対に値上がりすると「買いたい」気持ちになります。
一見すると自然なように見えますが、資産運用の世界では「安い時に買って、高い時に売る」ことで最終的な利益が確定します。
そのため、気持ちで売買をしているとまったく反対の「高い時に買って、安い時に売る」ということになってしまいます。
それなら確かに「放っておくだけ = 積立投資に徹するだけ」の方が投資家全体で見ると運用成績が良い傾向にあることにうなずけます。
筆者はこのような心理的な背景から、金融庁の「つみたてNISA」が基本的に積立投資に徹するような形になっているのだと考えています。
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「つみたてNISA」で買える金融商品・投資信託の仕組み
それでは肝心の「つみたてNISA」で買える金融商品の特徴と解説に移ります。
「つみたてNISA」で買える金融商品は「投資信託」と呼ばれる金融商品「のみ」です。
という意見もここでよく出ます。
ですが、ここを理解すれば「つみたてNISA」で押さえておくべきポイントの1/4は済んだ、と思っても大丈夫です。
中身は簡単ですのでお付き合いいただければ幸いです。
投資信託とは、おおざっぱに言うと次のような内容です。
2. 投資の知識が全くなくても合理的な「分散投資」ができる。
早い話が投資信託を買うと「少額で分散投資ができる」ということです。
初心者の方は、まずこの2点だけ覚えておいてください。
分散すると初心者にもプロにも同じ「良いこと」が起こる
投資の世界では、分散しないよりも分散したほうがよいことが多いので、分散投資をすることが合理的だと考えられていますが、なぜでしょうか。
それは、分散することで全体の値動きの幅(= リスクといいます)を小さくすることができるからです。
コンビニエンスストアを想像してください
コンビニにサンドイッチとアイスだけしか置いていなければどうでしょうか。
夏は売り上げが上がりますが、冬は下がります。
つまり、値動きの幅(= リスク)が大きいのです。
では、どうしたら値動きの幅(= リスク)を小さくできるでしょうか。
答えは簡単、お弁当とおでんを置けばいいです。
これだけで値動きの幅(= リスク)を小さくできます。
もっと値動きの幅(= リスク)を小さくするにはどうしたらよいでしょうか。
これも答えは簡単です。
品数を増やせばよいのです。
この考え方は投資でも同じです。
投資対象を分散すれば、コンビニエンスストアと同じように値動きの幅(= リスク)が小さくなります。
です。
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「つみたてNISA」で買える投資信託は金融庁フィルターで厳選された銘柄たち
大きな注意点があります。
確かに投資信託は便利な存在ですが、理論上「マシ」でない投資信託もあります。
そして、投資信託は国内で6,000本ある、とも言われています。
と思われる方も多いことでしょうが、安心ください。
金融庁管轄の「つみたてNISA」には、金融庁の厳しい基準をクリアした投資信託しかありません。
つまり厳選された「マシ」な投資信託ばかりです。
2019年7月20日時点で164本確認できました(ETFと呼ばれる上場投資信託含む)。
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全体で164本もあり、迷いそうです。
しかし、窓口となる金融機関ごとに買える金融商品は異なりますので、実際にはもっと少ないことが一般的です。
どういうことでしょうか。
乱暴に言いますと、窓口となる金融機関は「つみたてNISA」対象投資信託のすべてを取り扱わなくてもよいのです。
そのため、窓口となる金融機関によって取り扱っている商品が異なることがあります。
一例ですが、野村證券という証券会社では「つみたてNISA」の対象商品は6本です。
このように同じ「つみたてNISA」という制度でも、窓口となる金融機関によって買える金融商品が異なるのです。
164本の投資信託の中身については次回以降解説します。
次回以降は「つみたてNISA」での投資信託の選び方・考え方について
今回、述べてきたことをふり返ります。
・「つみたてNISA」では誰でも気楽に積立投資ができる
・「つみたてNISA」は、投資信託のみ
・ 投資信託なら、誰でも少額で分散投資をすることができる
・ 分散投資をすれば、集中投資よりはリスクの低い投資ができる
・ 運用成績は頻繁に売買を繰り返すよりも「放っておくだけ = 積立投資に徹するだけ」の方が良くなる傾向にある
・「つみたてNISA」では「マシ」な金融商品だけが選択肢として残されている
・「つみたてNISA」は始めるまでの手間はあるが、始めた後は基本的に「放っておくだけ = 積立投資に徹するだけ」
次回以降は、いよいよ「つみたてNISA」での投資信託の選び方・考え方についてお話しします。(執筆者:佐々木 裕平)
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