老後資金2,000万円問題をきっかけに資産運用を見直す方が増えてきています。
税金面で有利なのは401k(企業型DC年金またはiDeCo)やNISAです。
その中でも、60歳まで無税で運用できる401kは、長期運用をしっかり考える必要のある資産になります。
ここでは、年代ごとに国内外の国債を軸にした、資産運用の考え方を紹介します。
目次
30代は積極的に増やす

30代は生活環境が変わりやすい時期です。
独身から結婚・子供の養育など、それぞれの環境で、資産運用に回せる資金が変わります。
そんな中でも、401kの運用資金は、税金免除で、将来のために残せる大事な資金ですので、しっかり運用しましょう。
長期運用は保守的に考える傾向にありますが、基本的に40代になるまでは、株式を多く運用して、資産を増やす方針がおすすめです。
仮に損をしても、これから労働収入も増えるので、勉強代と割り切ることができます。
40代も増やす資産運用
40代は生活が安定期に入る代わりに、マイホームや子供の学費で、出費が増える時期でもあります。
できれば、老後に向けた積立額を増やしたいですが、思うようにできないのが現実です。
このような状況では、積立額を可能な限り増やしつつ、資産の運用利回りも増やすことを考えるべきでしょう。
そのためには、
さらに、日本の債券で利率が低いようなら、利回りの良い外国債券の比率を増やすなど、工夫しましょう。
残りの資産は株式にして、年率5~10%の利回りを目指します。
そうすれば、全体で年率3~5%の運用利回りを実現できるでしょう。
50代は切り替え時期
50代は10年後に引退して、労働収入がなくなることも考えた運用をする必要があります。
できれば国債を50%以上にして、保守的な運用をしたいところです。
しかし、人生80年を超える今の時代、401kと年金だけで生涯暮らせる人は少数でしょう。
そのため、
国債の内訳も、海外の高利回り債を多くして1%でも増えるように工夫したいところです。

60代は守りの戦略
60代になると、401kは積み立てを止めるという選択肢が取れるようになります。
もし労働収入が続いているようなら、ぎりぎりまで積み立てる方が良いでしょう。
しかし、解約間近で資産を減らすと、なかなか取り戻せません。
もし、病気などでまとまったお金が必要になったときに、解約できる資金があれば心強いはずです。
人生100年時代の運用を考えましょう
年代別に401kの運用における国債の組み込み方と、運用方針について紹介しました。
日本は人生100年時代を迎え、年金だけで生涯暮らすことが、難しいこともわかっています。
401kなどの税制が有利な運用商品を使い、しっかり老後の資産を作っていきましょう。(執筆者:卜部 友二)