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【元証券マンが伝授】価格変動リスクを軽減する「国際分散投資」と価格変動に耐性をつける3つの方法

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【元証券マンが伝授】価格変動リスクを軽減する「国際分散投資」と価格変動に耐性をつける3つの方法

資産運用にリスクはつきものです

リスクの軽減は、資産運用では必ず考えないといけない事柄であると言えるでしょう。

リスクを軽減する方法の1つに、世界中の複数の資産に投資する国際分散投資が挙げられます。

しかし、国際分散投資をしても短期的には資産の価格を大きく下げることがあります。

だからこそ、その心構えとリスク許容度を意識的に上げておくことも資産運用では必要です。

そこで今回は、国際分散投資の概要について記載したうえで、投資のリスク許容度を上げる方法について紹介します。

価格変動リスクを軽減する「国際分散投資」価格変動に耐性をつける 3つの方法

国際分散投資はなぜ必要か

投資の運用成績は、ずっと右肩上がりということはありません。

投資をしている限り、値を下げてしまう時期は必ずあります。

だからこそ、「値動きの異なる複数の資産」に分散投資することで、資産の価格変動のリスクを軽減する必要があるのです。

複数の金融商品をどのように組み合わせて資産の価格変動リスクを軽減するか

というのが国際分散投資という考え方です。

国際分散投資の資産の組み合わせ方

国際分散投資をする際、「この組み合わせで資産を組み合わせたらよい」という絶対的なものはありません。

ただし、参考になるものはあります。

国民年金の管理運用を行っている年金積立金管理運用独立行政法人(略称GPIF)の運用方法です。


GPIFの資産の組み合わせは定期的に変更されていますが、国際分散投資による20年近くの運用でおよそ年平均3%の成績を上げています。

2001年以降の収益率は年平均3%

≪画像元:年金積立金管理運用独立行政法人

国際分散投資は万能ではない

しかし、国際分散投資をしても資産の価格が大きく下落することがあります

実際に、GPIFの運用においてもリーマンショックが発生した2008年の収益率は‐7.57%です。

翌年の2009年は7.91%と急回復してはいますが、長期で利益が出ていても短期的には大きく資産が減少するのを避けることはできません

収益額と収益率の推移

≪画像元:年金積立金管理運用独立行政法人

世界経済がグローバル化している現在社会においては、世界中の経済の連動性が高まっています。

従って、リーマンショックのように、1つの国が不況になれば連鎖的に他の国が不況になるという事態は今後も起こると考えるのが合理的です。

資産の下落局面に耐えられる訓練3つの方法

こうしたデータからも、国際分散投資をしていても短期的には資産が大きく減ってしまう時期があることをあらかじめ意識しておくことは大切です。

それに加え、実際にそうなったときに動揺して誤った投資判断をしてしまうことを防ぐためにリスク許容度を上げる訓練もまた必要です。

ひと言でいうと、価格変動に対する耐性をつけるということです。

具体的な方法としては、以下の3つが考えられます。

方法1:大損してもよい高リスク商品を少額で1つだけもつ

資産運用とは別に、

リスク許容度を上げるための投資と割り切って、大損をしてもよい高リスク金融商品を少額で1つだけ保有する

とある程度の価格変動に対する耐性がつきます。

これは資産運用ではなく、あくまでもリスク許容度を上げるトレーニングとしての投資ですので、全額損をしてもよいくらいに割り切れる余裕資金の範囲内で行うことが大事です。

例えば、1万円で値動きの激しい新興国に投資する投資信託を保有してみるくらいでも、よいとトレーニングになると思います。

急落しても 慌てないてない 耐性をつける

方法2:ポイント投資でリスクの高い投資を実践してみる

余裕資金でも高リスク商品への投資が怖いと感じられる方は、お金ではなく投資に利用できるポイントを使った投資で、高リスク投資を実践してみるとよいでしょう。

例えば、

・ドコモのdポイント、楽天の楽天スーパーポイントを利用して、値動きの激しい資産運用のコースを選択

・ツタヤのTポイントで、値動きの激しいIT株を購入

してみるなどといった方法が考えられます。

さまざまなポイントを利用した投資サービスの詳細については、過去のさまざまなライターさんの記事にて紹介されていますので、ご関心のある方はご覧になってみてください。




方法3:株投資シミュレーションを利用する

運用に利用可能なポイントを獲得できるサービスを利用していない場合や、ポイントを減らすことにも抵抗があるのであれば、

株投資シミュレーションで、投資の疑似体験を通じて高リスク商品を保有してみる

といった方法もあります。

例えば、「トレダビ」というバーチャル株式投資ゲームであれば、無料で登録して、現実世界にある具体的な株式に投資することが可能です。

資産残高も完全にバーチャルなので、あえて大金でリスク性の高いIT株式などに投資してみると、大きな価格変動を疑似体感することができます。

資産の急落局面を乗り切る視点は重要

リスク分散のために国際分散投資という手法があることはよく言われますが、それでも、短期的な資産の急落を完全には防止できません。

安定型の資産運用しかしない方であっても、資産の急落局面をどう乗り切るかという視点はとても重要です。

そのためには、意識的にリスク許容度を上げるというアプローチも1つの方法です。

上記の方法もぜひ参考にしていただいて、資産の急落の居面にいかに備えるかを考えてみてください。(執筆者:佐藤 彰)

《佐藤 彰》
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佐藤 彰

佐藤 彰

全国に営業店を構える対面型証券会社とIT系の証券会社に勤務し、2019年4月に独立しました。金融機関在籍時は、主にコンプライアンス部門に所属し、若手社員教育、コンプライアンス研修、投資信託販売のチェックを主に担当していました。金融機関外での金融教育の必要性を実感し、現在は主に投資信託による資産形成を支援するファイナンシャルプランナーとして活動しています。コーチ資格も保有しており、投資と心理にも着目した情報発信をしています。 <保有資格>AFP、米国CTI認定プロフェッショナルコーチCPCC 寄稿者にメッセージを送る

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