主婦ができる節約にはいろいろな手段がありますが、固定費に続き節約しやすいジャンルといえば「食費」ではないでしょうか。
とは言っても、食費はお住いの地域や家族構成、男女比、年齢など、さまざまな要素が絡みあい、家庭ごとに差ができやすいようです。
食費の節約とひとことで言っても、1か月の食費の目安や目標はあっても、明確な指針はあまり見つからないこともあります。
一体どれぐらい頑張れば節約できたことになるのかと、途方に暮れてしまう方もいるのではないでしょうか。
まずは、ムダをなくす方向から食費の節約をおこなってみませんか。
最大の節約は「ムダ遣い」をしないことです。
ムダを削ぎ落としていくことで、食費の節約へとつながってていくことでしょう。
目次
食品ロスは本当に家計を圧迫しているのか
食費のムダを省くためには、何がどれぐらい必要なのかをきちんと把握することからはじめましょう。
ですがこれが簡単なことのように思えて、実はそうでもないのかもしれません。
そのことを顕著に表しているのは、年間約600万トンも廃棄されている「食品ロス」にまつわる数字の数々です。
日本全体における食品廃棄物などは、年間およそ2,800万トンです。
そのうちの600万トンが「まだ食べることができる食品」と言われています。
600万トンにのぼる食品ロスを、日本人ひとり当たりに換算すると、毎日おちゃわん1杯分(約136g)の食べ物が廃棄されている計算になります。
このようなとてももったいない点に注目し、食品ロスや、食品ストックの方法をきちんと知ることで、「食品ロス=食費の節約対策」へとつながっていきます。(参考元:政府広報オンライン)
なぜ食品ロスが家計を圧迫するのか
毎日おちゃわん1杯分(約136g)の食品が廃棄されているとといっても、ピンとこないかもしれません。
ですが、チリも積もれば山となり、じわじわとムダな食費を増幅させていくことでしょう。
そして最終的には家計を圧迫するという図式の完成です。
家族ひとり当たり、年間約1万5,000~2万円程度のムダが起きている
「10kg=2,800円」のお米を買いました。
1gにするとおよそ0.3円。
「1g=0.3円」ということは、お茶碗1杯分(136g)で約41円程度です。
毎日ですので、かける365日で1万4,965円。
ひとり当たりの年間に廃棄する食品の金額が算出できました。
算出した数字に家族の人数をかけると、なかなかの金額になるでしょう。
1円でも節約しようと頑張っているにもかかわらず、食品ロスのせいで家族ひとり当たり年間2万円近いムダが起こっています。
食品ロスによる家計圧迫を食い止め、食費の節約を目指しましょう。
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ローリングストックは食品ロスを減らす救世主
いざというときのために、食料を確保しておく方法に「ローリングストック」という方法があります。
ローリングストックのやり方を徹底していくことで、食品ロスの第一関門をクリアできるでしょう。
ローリングストックのやり方
ローリングストックのやり方は至って簡単です。
「1つ使ったら1つ補充する」、たったこれだけです。
ローリングストックを成功させて食品ロスを防ぐためには、必ず「食材を新たに購入する前にストックを同じ量消費すること」を鉄則にしてください。
消費期限と賞味期限の違いをきちんと知る
まだ食べられる食品を廃棄してしまうことが食品ロスの定義の一つです。
そこで注目したいのは「消費期限」と「賞味期限」の違いです。
この2つの違いを把握して置かなければ、まだ食べることができるストック食材を廃棄してしまいかねません。
消費期限とは
消費期限とは、未開封の食品を袋や容器に記載されている保存方法を正しく守ってる場合、記載されている「年月日」まで、安全に食べることができる期限を指しています。
表示されている保存方法以外で保管をしたり、袋や容器を開封したりしている場合は、表示されている期限を超えると安心して食べることは保証されませんので、処分することをオススメします。
賞味期限とは
「未開封」であること、「正しい保存方法」を守っていることを前提とし、表示されている年月日までであれば「おいしく食べられる」期限を指しています。
賞味期限をすぎている場合は、状態を確認してから食べるか、処分するかを検討しましょう。
消費期限と同様に、開封している、指定の保存方法で保管できていないような場合は、期限は関係なく、できるだけ早く食べてしまいましょう。(参考元:農林水産省「消費期限と賞味期限」)
ムダな備蓄は食品ロスのもと 適切な備蓄のポイント
ストックしている食品には、本格的な災害食もあれば、毎日食べるようなお好みの食品もあるでしょう。
災害食でも安心ですが、いざというときに喉を通るかわかりませんのでムダになる可能性があります。
災害専用の食品は高価なものも多いこともありますので、できれば毎日食べているもの、食べ慣れているものをメインにストックしておくことをオススメします。
備蓄の鉄板、インスタント麺を非常時にどう食べる
備蓄の鉄板アイテムの中にはインスタント麺があげられます。
ですが、お湯を沸かすためのコンロやカセットボンベ、鍋なども用意しないといけませんのでスペースの確保が大変そうです。
ですが、インスタント麺はお水でも作れることをご存じでしょうか。
SNSやYouTubeで「料理のおにいさんバズレシピ」としておなじみの、リュウジさんが、袋ラーメンの定番ともいえる「サッポロ一番」を自ら作る方法を紹介しています。
サッポロ一番って実は水だけで作れるんですよ
乾麺を水450ccに浸して25分くらい置くと麺がかなりもどる
おまけに付属の粉末スープは水に溶けるようになってるのでスープも旨い
水さえあればりっぱな食料になるので台風対策に是非#台風対策 pic.twitter.com/yti1XpZMu9
— リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ (@ore825) October 11, 2019
リュウジさんいわく、容器がない場合や、食器を汚したくない場合は、個包装の袋に直接水を入れても大丈夫と話しています。
自ら作る方法を知っていれば、必要以上にコンロやガスボンベのストックを増やさなくても済みそうです。
袋麺であれば、カップ麺よりも省スペースになるため、場所の節約にもなるでしょう。
お好きなインスタント麺を常備しておいて、可能であれば、なにごともない日に一度試してみることもオススメします。
スペースを取る水は購入プラスアルファで問題解決
水の備蓄は一般的に、成人ひとり当たり1日3リットルを3日分が必要な量の目安と言われています。
これが家族4人ともなると約36リットル、2リットルのペットボトルで18本です。
水のストックに関しては、なにも購入するだけではありません。
節約のためにも蛇口から出る水道水をローリングストックに追加して管理していけば、購入した水にプラスアルファとして活躍してくれます。
ここでオススメしたいのは、東京都水道局が発信した水の備蓄に関するツイートです。
【もしものために】災害に備えて、水道水のくみ置きをしましょう。清潔でふたのできる容器(ポリタンク、ペットボトルなど)に、口元いっぱいまで水を入れて密閉します。直射日光を避けた涼しい場所で3日程度、冷蔵庫では10日程度保存できます。(引用元:東京都水道局 twitter)
【もしものために】災害に備えて、水道水のくみ置きをしましょう。清潔でふたのできる容器(ポリタンク、ペットボトルなど)に、口元いっぱいまで水を入れて密閉します。直射日光を避けた涼しい場所で3日程度、冷蔵庫では10日程度保存できます。 #台風 #防災 #備えhttps://t.co/yen2eEKOBU pic.twitter.com/Uodl7mnPIS
— 東京都水道局 (@tocho_suido) October 9, 2019
日常的に消費しながらストックすることが食品ロスを減らすポイントです。
保存期間の短い水道水も、うまくローリングストックで消費していくことで、決してムダにはなりません。
「知る」、「理解する」からはじめて、食品ロスを減らし食費の節約を目指そう
食品ロスでいくら損をするかを考える。
まずはこの2つからスタートしてみてはいかがでしょう。
そしてご自宅にあるストックをチェックしてみてください。
消費期限が切れているもの、消費期限が間近なものはありませんか。
食品ロスを少しでも増やさないことが、食費の節約につながるのだとしっかりと理解し、ローリングストックで適切な備蓄をおこない、食費を節約しながらいざというときにそなえましょう。(執筆者:櫻宮 陽)